『ベター・コール・ソウル』シーズン6第12話:身から出た錆…ソウルが大ピンチに直面!キムが『ブレイキング・バッド』の運命を大きく動かしていた⁉

出典:https://gamerant.com/

ついにファイナルシーズンに突入した『ベター・コール・ソウル』。大ヒット作『ブレイキング・バッド』の前日譚ドラマは、シーズンを重ねるごとに本家へと近づいていくのも見どころです。シーズン6はNetflixにて毎週火曜日に配信されます。第12話のあらすじや見どころを早速チェック!(エピソードの解説などネタバレを含むため、シーズン6を視聴されてから読むことをおすすめします。)



『ベター・コール・ソウル』概要

製作・配給:製作AMC 配信Netflix
配信日:2015年2月8日
ジャンル:犯罪、サスペンス、ヒューマン・ドラマ
製作国:アメリカ
話数:全63話、1話約45~50分(全6シーズン)
日本語吹き替え:あり

『ベター・コール・ソウル』シーズン6第12話あらすじ

キムはフロリダで平凡な暮らしを送っていたが、会社で勤務中にソウルから電話がかかってくる。

ソウルに自首するように言ったキムは電話を切り、その後アルバカーキへと向かう。ソウルは癌患者マークの家へ押し入り、マークが寝ている間に個人情報だけでなく金目のものを盗む。

様子を見に来たジェフが慌ててとんでもないハプニングを起こしてしまい、警察に捕まったジェフを保釈するためソウルはマリオンに連絡する。

『ベター・コール・ソウル』シーズン6第11話のレビューはこちらをチェック↓

『ベター・コール・ソウル』評価

ROTTEN TOMATOES:批評家スコア98% 視聴者スコア96%
IMDb:8.9(10点中)
おすすめ度:★★★★★
ストーリー:★★★★★
エンタメ性:★★★★☆
感動:★★★★☆

『ベター・コール・ソウル』シーズン6第12話 見どころ・解説・考察

※第12話とシーズン6のネタバレを含むため要注意

ソウルが家に押し入る理由

ジェフとバディは詐欺のターゲットのマークが、癌治療中の患者だったことから手を引きますが、ソウルは計画を続行するため自らマークの家へ向かいます。

ここでソウルが病人だということに構わず、マーク宅へ押し入る理由は何なのか?ソウルは癌患者が必ずしも善人ではないとジェフ達に言いますが、これは明らかにウォルターとマークを重ね合わせていると思われます。

第11話のフラッシュバックでソウルはマイクにウォルターのことを調べさせ、彼がステージ3の肺がんであることを知ります。

ソウルにとってウォルターは癌患者だからと言って同情に値する人物ではなかったことから、詐欺のターゲットであるマークも同じように見ているよう。

ウォルターを知った後では病人への慈悲は消えてしまい、ソウルは詐欺師としての自分の本性を抑えられず、計画通りに詐欺を終わらせようとします。

このことがとんでもない事態を引き起こすことになるのですが…、大人しくしておけばよかったものの、まさに身から出た錆とはこういう時のためにある言葉です。

キムの行動

第11話でソウルが公衆電話を叩きつけ激怒していましたが、その時の会話が12話で判明します。

ソウルはキムと話ができたもののキムに自首するように言われ、ソウルは「君こそ自首しろ、罪の意識があるようだ、なぜ自首しない?俺に遠慮はいらない、どうせ追われてる。」と言い、ソウルの言葉がキムに覚悟を決めさせることになります。

この電話が事態を大きく変えることになり、キムはアルバカーキへと向かいハワードの妻シェリルと会う決意をすることに。

シェリルにハワードに起こったことを全て打ち明け、ハワードの死における自分の役割を認める宣誓供述書を提出します。

ソウルとの電話でキムは自分の罪を償うために何をすべきかをようやく理解し、6年間隠し通してきた嘘に終止符を打つことになります。

キムがシェリルと話した後帰りのバスの中で人目をはばからず号泣してしまうのは、罪を認め嘘から解放され今まで抑えていた感情が爆発してしまったからかもしれません。


マリオンとの関係が皮肉な結果に

ソウルはタクシー運転手のジェフに自分の正体を見破られたため、ジェフの母親マリオンに近づいて信頼関係を築きジェフと詐欺行為を始めます。

ソウルを窮地に陥れたのはドジなジェフではなく、高齢のマリオンだったいうのが何ともおもしろい。どんくさいジェフとは違いマリオンは意外に感が鋭く、以前からソウルとジェフがガレージで集まって何かしているのを不審げに見守っていました。

警察に捕まったジェフの保釈金を巡る会話で、アルバカーキの州法に詳しいソウルを不審に思いインターネットで検索し、ソウルの正体を知ることになります。

ここでさらに皮肉なのが、マリオンにインターネットの使い方と動画を見る方法を教えたのはソウル自身だということ。

可愛い猫の動画を楽しんでいたマリオンが、今回はソウル・グッドマンの法律事務所のコマーシャルを検索してしまうという結末でした。

ソウルもまさかマリオンが自分のことをネットで検索することになるとは、夢にも思わなかったはず。

老人ウケのいいソウルがマリオンといい関係を築いていると高を括っていたのが、大きな落とし穴になってしまうという何とも皮肉な結果です。

ソウルの運命は?


第11話は初めて『ブレイキング・バッド』のタイムラインに踏み込んだだけでなく、ソウルにとって暗い結末となる手がかりを示しています。

ソウルが癌患者マークの家へ押し入り、金のためならどんなモラルラインも越える姿が描かれました。

第10話以降で描かれるソウルの詐欺、ジェフたちを操る方法、ソウルの落ちぶれたルックスがウォルターを連想させ、彼と同じ運命をたどることを暗示しているかのようです。

最近のエピソードでソウルはどんどん暗い方向に向かっていて、彼のダークサイドが明らかに表面化していくのが描かれています。

第12話でマリオンが通報する直前に、ソウルはマリオンに手をかけてしまうのでは?と一瞬疑ってしまうほどギリギリの状態です。

最終話でどういう結末を迎えソウルの運命はどうなるのか?12話で描かれたキムとの関係からすると、ソウルとキムの復縁はかなり厳しそうなのは確かです。

もしキムと復縁するというラストになるのであれば、ソウルが自首して刑務所で罪を償った後という展開ならあり得るかも。

果たして『ベター・コール・ソウル』が、ハッピーエンドで視聴者は納得するのか?考えられる結末はウォルターと同じ運命をたどる、逮捕されて刑務所、自首して刑務所、エドのサービスで再び逃亡といったところでしょうか。

どの結末なら視聴者が納得して満足するのか⁉シーズン6のジーンの時間軸で、ソウル自身の本性は決して変わらないという点を強く打ち出していることから、ソウルは破滅に向かっていくのでは?と思えてなりません。

キムが『ブレイキング・バッド』の運命を大きく動かしていた⁉

12話で再びジェシーが登場しましたが、このシーンについての興味深い解説を米サイトSCREENRANTより紹介します。

キムはソウルの事務所へ離婚申請書にサインしてもらうため訪れたところ、事務所の外に立っていたジェシーと会話します。ジェシーやウォルターと全く面識がないと思っていたキムが、ジェシーと出会うという驚きの瞬間でした。

ここでソウルの事務所にいるエミリオ・コヤマは、『ブレイキング・バッド』で登場するジェシーの友人のドラッグ・ディーラーです。

テレビのCMを見てエミリオはソウルに弁護士を依頼すると決め、付き添いのジェシーはキムにソウルが弁護士として凄腕かどうかと尋ねます。

キムは「私が知っていたときはね。」と答えてソウルの腐敗した道徳性を鋭く侮辱しますが、ジェシーはこれを誉め言葉と受け取ったようです。

『ブレイキング・バッド』シーズン2ではジェシーがウォルターにソウル・グッドマンを弁護士として雇うように説得しますが、ジェシーのソウルへの信頼はこのときのキムとの会話からきていると思われます。

ソウルがいなければウォルターのメス帝国は実現しておらず、ジェシーの推薦がなければウォルターはソウルを雇うことはなかったかもしれません。

キムの言葉がなければジェシーはそもそもソウルを推薦しなかったかもしれず、キムが偶然にも『ブレイキング・バッド』で重要な役割を担っていたことを意味します。

キムとジェシーの何気ないシーンにこんな深い意味があったとは、本家と前日譚のこだわりに頭が上がりません。


『ベター・コール・ソウル』がさらにおもしろくなるトリビア

『ベター・コール・ソウル』をより深く理解するためのトリビアを、米サイトSCREENRANTから紹介します♪

ジーンの時間軸が『エル・カミーノ』と直結


第11話のソウルとフランチェスカの電話の会話で、『ベター・コール・ソウル』が『エル・カミーノ』に直接的にリンクしていることを確認しました。

第10話の詳細でジーン編の時間軸が判明し(参照:ジーン・タカヴィク編の正確な時間軸が判明)フランチェスカからウォルターの死後、当局がソウルとジェシー・ピンクマンをまだ探していることを知らされます。

フランチェスカはメキシコ国境でジェシーの車を発見したことを明かしますが、それはバジャーが『エル・カミーノ』で車を置いていく予定だった場所です。

ジェシーの車の行方の詳細情報で、『ベター・コール・ソウル』ジーンの時間軸と『エル・カミーノ』を結びつけるさらなる詳細が確認されたことになります。

ジーンの時間軸は『エル・カミーノ』からどれくらい経っているのか?

『エル・カミーノ』は、ジェシーが監禁されていた場所に、ウォルターが一人で突撃した直後から始まります。

ウォルターによって解放されたジェシーはアルバカーキからアラスカへの逃亡を計画し、最終的にエド・ガルブレイスのサービスを利用し姿を消すまでの数日間を描いた物語です。

ウォルターがジャックの屋敷を襲撃したのは52歳の誕生日の日で、『ブレイキング・バッド』最終話と『エル・カミーノ』の時間軸の始まりは2010年9月7日にさかのぼります。

ソウルがオマハで再び詐欺に手を染めるのは、ジェシーが『エル・カミーノ』のラストでアラスカに到着してからちょうど1ヶ月後です。 

ソウルと警備員の会話で、ネブラスカ・コーンハスカーズがランキング外のテキサスチームに負けた試合は、ウォルターの死から約6週間後の2010年10月16日に行われました。

ソウルとフランチェスカの電話は、バジャーが車を捨てて約2ヶ月後、ジェシーがアラスカで新しい人生をスタートさせた11月12日にかけられています。

この頃当局はメキシコでのジェシー捜索をあきらめ、逃亡中の弁護士ソウル・グッドマンに目を向けているはず。

第12話でマリオンに通報されてしまったため、ソウルに当局の捜査の手が伸びるのは時間の問題です。

第11話で登場するキャンピングカーのラボの再現方法

『ベター・コール・ソウル』のセットデコレーターのアシュリー・マーシュは、第11話で登場するウォルターとジェシーのRV車のメスラボがどのように再現されたかを詳しく説明しています。

『ブレイキング・バッド』第1話ではウォルターとジェシーが、1986年製フリートウッド・バウンダーを移動式メス製造所として使い始めます。

マーシュはオリジナルのRV車はソニーの倉庫で保管されていたものの、内部は完全に壊されていたと説明。

その内部をサウンドステージで再現するために、マーシュは『ブレイキング・バッド』を徹底的に観直し8000枚のスクリーンショットを撮り、ビーカー、フラスコ、薬品容器など、ゼロから再現しなければならない細部にまで細心の注意を払ったのだとか。

それが何なのかがわかるまでひたすら写真とにらめっこして、すべてを買い直さなければならなかったそうです。

細部まで再現するためにフリートウッド・バウンダーとまったく同じモデルで、内装が変更されていないものを探しオリジナルのシート、照明、窓のカバーなどを集めることに。

彼女はすぐにアルバカーキのさまざまな撮影地を訪れる、『ブレイキング・バッド』RVツアーを主催する熱狂的ファンのフランク・サンドバルにコンタクトを取り、彼からパーツの一部を貸し出してもらったそうです。

RV車ひとつを再現するのにここまでの苦労を要しても、ディテールにこだわる番組のスゴさに改めて感心してしまいます。


『ブレイキング・バッド』の新たなスピンオフは製作されるのか?

ファンは次なる『ブレイキング・バッド』のスピンオフが登場するのか、とっても気になるところ。スピンオフに関するクリエイター達のコメントや、製作されるなら次のスピンオフの主役は誰になるかの予想など情報をまとめてみました!

『ベター・コール・ソウル』のネット上での評判は?

シーズン6第12話を視聴した感想

第12話は展開が盛りだくさんで見応えがありました!来週の最終話で、ソウルの運命がどうなるのかすごく気になります。

ソウルがウォルターと同じ運命をたどるような気がしますが、たいてい筆者の予想は外れるので…(笑)。ふいをついて全然予想外の展開になるのかも⁉と、もう居ても立ってもいられません。

こんなに最終話がどうなるのか気になるドラマはなかなかないですね、来週の配信を楽しみに待ちたいと思います♪

 

 

 

参照記事:Better Call Saul Directly Connects Gene’s Timeline To El Camino

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