
出典:https://www.apple.com/
連続殺人犯から情報を引き出すために、凶悪犯が収容されている刑務所に潜入する囚人の物語。実話から着想を得たApple TV+製作ドラマで、スリリングな展開がめちゃくちゃおもしろい!本作のキャストや見どころなどを、ネタバレなしで早速チェック!
『ブラックバード』あらすじ
ジミー・キーンは密売人として成功していたが、逮捕され実刑判決を受けて刑務所に収監される。
マッカリ―捜査官とミラー刑事は少女連続殺人事件を捜査し、ラリー・ホールを逮捕して刑務所へ送るが事件の控訴審でラリーが釈放される可能性が出てくる。
マッカリ―はジミーにある条件と引き換えに、重犯罪者の刑務所にいるラリーから死体を埋めた場所を聞き出して欲しいと頼む。
ジミーは家の事情から任務を引き受け、ラリーに近づき彼の警戒を解きながら事件の真相を聞き出していく。
『ブラックバード』を視聴した感想
めちゃくちゃおもしろくてイッキ見でした!1話60分と長めなのですが全く長さを感じさせないおもしろさで、グイグイと物語に引き込まれていきます。
囚人のジミーがFBIにリクルートされ、別の刑務所に収監されているシリアルキラーから情報を引き出すという、嘘みたいな本当の話がすごい。
とにかくジミー役のタロン・エガートンと、ラリー役のポール・ウォルター・ハウザーの演技が鳥肌が立つくらい素晴らしかったです。
特に超キモいシリアルキラーを演じたハウザーは、この演技で30代の俳優陣から頭一つ抜き出たのではないでしょうか。
それくらい本当にキモい(褒めてます)サイコパスをリアルに演じた、説得力のある演技が圧巻でした。殺人事件の真相を追う展開に、ラリーとジミーのトラウマや二人の物語をシンクロさせて描いて見応えたっぷり。
「真実は小説より奇なり」を地で行くような物語で、サイコスリラーや重厚なドラマが好きな方にぜひおすすめです。
『ブラックバード』キャスト
ジミー・キーン(タロン・エガートン)
密売の罪で刑務所に収監されているが、本来は人当たりのいい人好きする性格。子供の頃のつらい経験がトラウマになっている。
ラリー・ホール(ポール・ウォルター・ハウザー)
14人を殺害した連続少女殺害事件の犯人として、刑務所に収監中。控訴審を控えており、自由の身になるチャンスが残っている。コンプレックスの塊で、自分を馬鹿にする女性に対して嫌悪感を抱いている。
ブライアン・ミラー(グレッグ・キ二ア)
ラリーを逮捕した刑事。ラリーが控訴審で釈放される可能性を心配し、マッカリ―捜査官と再び連続少女殺害事件を調べなおす。
ローレン・マッカリ―(セピデ・モアフィ)
FBI捜査官でミラー刑事と共に、連続少女殺害事件を捜査している。ラリーから遺体を埋めた場所を聞き出すために、ジミーをリクルートしてラリーから情報を聞き出すよう依頼する。
ジム・キーン(レイ・リオッタ)
ジミーの父親で元警官。ジミーの子供時代に自分が傍にいなかったことを悔み、何とかジミーを助けようとする。
『ブラックバード』見どころ・解説・考察
FBIが囚人をリクルート

出典:https://www.express.co.uk/
物語の軸になるのが14人が殺害された少女連続殺人事件で、ジェシカ・ローチという少女以外の遺体は見つかっておらず警察の捜査は難航します。
何とも痛ましい事件ながら初動捜査の刑事のずさんな捜査があまりにもひどく、担当する刑事によって事件解決が大きく変わってしまうというのが何とも恐ろしい。
ラリー刑事とマッカリ―捜査官がいなければ、ラリーは逮捕されなかった可能性も…。13人の遺体が見つかっていない状態で、ラリーは控訴審で釈放される可能性が浮上します。
それだけは阻止したいマッカリ―捜査官が、ジミーをリクルートしてラリーから情報を聞き出すという、無謀な計画を実行する展開がとにかくスリリング。これが実話というのが何ともスゴイ!
ジミーの捜査能力
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ジミーは人から話を引き出すのがうまく女性にモテるチャーミングな性格で、一方ラリーは人づきあいが苦手な薄気味悪さ漂う人物です。
外で出会っていたら絶対親しくなるはずのない二人の共通点は、同じ刑務所にいるということだけ。
最初はそう思っていたジミーですが、ラリーと話すうちに恵まれなかった子供時代という共通点を見つけそれを武器にラリーの気持ちを揺さぶっていきます。
ラリーから話を引き出していくジミーの手腕がとにかく見事で、相手に警戒されないよう絆を作りながらジワジワと核心に迫っていきます。
自分が同じことをやれと言われても絶対にできないと思うし、これぞまさに天賦の才と言えるのではないでしょうか。
ラリーの物語
少女を14人殺害したシリアルキラーとして逮捕されるラリーは、複雑な環境で育ちました。ラリーがどうしてこうなってしまったのか、彼が育った家族背景と環境が明らかになっていきます。
ラリーが女性に嫌悪感を抱く原因、注目されたい欲求、彼が抱えるコップレックスとトラウマといった、彼の人間性を作った要因が連続殺人事件を絡めながら描かれるのが興味深い。
ジミーの物語
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ラリーの物語と同時にジミーの物語も並行して描かれ、ラリーとジミーは恵まれない環境で育ったことが分かっていきます。
元警官の父親や母親との複雑な関係が明らかになっていき、改めて子供時代に親からきちんとした愛情を受けて育つことがいかに大切かを考えさせられました。
ジミーとラリーの人生が交差していくなか、お互いに抱える心の痛みをさらけ出していく姿が何とも痛々しい。つらい子供時代という共通点があったからこそ、ジミーはラリーの心を掴むのに成功したとも言えます。
主演二人の演技がスゴイ!
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本作はストーリーのおもしろさはもちろん、主演二人の演技が本当に素晴らしかったです。
ジミー役のタロン・エガートンは、シリアルキラーのラリーと親しくなろうと近づきますが、ときどき嫌悪感がにじみ出てしまう表情が実に巧み!
任務とラリーに対する嫌悪感との板挟みになりながら、ギリギリのラインを綱渡り状態で進むジミーの心情を見事に演じ切っています。こんなにかっこよかったっけ⁉と思うほど際立つ魅力全開で、すっかりファンになってしまいました。
ラリー役のポール・ウォルター・ハウザーは、連続殺人犯という薄気味悪さと不気味さを絶妙に演じていて圧巻でした。彼のうわずるような高い声が印象的で、メンタルの危うさと心の闇を見事に体現しています。
ラリー・ホール本人とソックリで、彼以外には考えらないハマり役で代表作になるのは間違いなさそうです。
『ブラックバード』のネット上での評判は?
「ブラックバード」Apple TV +
連続殺人犯から自白を引き出し、自身の釈放を目指すというストーリー2人の会話劇は見応えがあり、緊張感が高まっていくのも良かったです。
ポール・ウォルター・ハウザーは怪しさを漂わせ、会話から危険な空気を感じさせる。説得力のある、圧巻の演技は必見です。 pic.twitter.com/OCFAKlhIDi— エーコ (@eiko_movie) August 26, 2022
Apple TV+『ブラック・バード』完走。最後まで台詞と芝居の重量感がすごい。陰影の深い画作りやアメリカの片田舎の風景も美しかった。ポール・ウォルター・ハウザーはもう今後のハリウッドを牽引する存在だと断言していいんじゃないか?と思うくらいのとんでもない演技と存在感
— 瀬川浩志 (@segawa_koji) August 25, 2022
『ブラックバード』まとめ
サイコ・スリラーの中でも傑出した出来で、超おすすめです!実話から着想を得たドラマということで、リアリティがありスリリングですごく見応えがありました。
おもしろいサイコ・スリラーを観たいという方や、重厚で見応えのあるドラマが好きな方にイチオシです!Apple TV+に加入されている方はぜひチェックしてみてください♪