Netflixドラマ『 Mo/モー』パレスチナ移民の悲喜こもごもを、笑いを交えて描くヒューマン・コメディ♪

出典:https://www.middleeasteye.net/

パレスチナから亡命申請しビザがないまま22年が経ってしまった、主人公モーの悲喜こもごもを描くヒューマン・コメディ。多様性に富んだキャストと物語を、笑いを交えて描くハートフルな仕上がりになっています。本作のキャストや見どころを、ネタバレなしで早速チェック!



『Mo/モー』概要

製作・配給:Netflix
配信日:2022年8月24日
ジャンル:コメディ、ヒューマン・ドラマ
製作国:アメリカ
話数:全8話、1話約25分
日本語吹き替え:なし

『Mo/モー』あらすじ

モーはパレスチナから亡命申請した移民で、ビザ申請中のまま22年間が過ぎてしまう。エンジニアだった父親は20年前に亡くなり、モーが一家の大黒柱として支えてきた。

ビザがないためまともな仕事に就けず、偽造品を売りながら家族を支えるために奔走する。

メキシコ系の恋人マリアとの関係は順調だが、宗教の違いから母親に反対されてしまいモー自身もマリアに改宗してほしいと思っている。

スーパーで強盗にあい銃で撃たれるも、保険がないため病院にも行けない有様。

この状況から何とか脱しようと移民弁護士を変えて現状打破しようともがくが、いつも物事は思ってもいない方向へと行ってしまう…。

『Mo/モー』感想&評価

総合評価:★★★☆☆
ストーリー:★★★☆☆
エンタメ性:★★★☆☆
感動:★★☆☆☆

あらすじだけ読むと何だか暗い内容に思えますが、真逆のすごく笑えるヒューマン・コメディに仕上がっています。

問題だらけで物事が全く思ったように運ばないのですが、モーの明るくてユーモアたっぷりの性格がおもしろくて全く暗くありません。

お金はなくても思いやりのある家族がとっても温かくて、人情のあるストーリーがほっこりとさせてくれます。

笑いを交えつつもパレスチナ移民家族を中心に、宗教、移民、人種問題を描いてアメリカの抱える社会問題にさりげなく切り込んでいるのも見応えがあります。

2つの宗教と3つの言語を物語に取り入れ、多様性に富んだキャストとストーリーが飽きさせません。

後半は結構奇想天外の予測不可能な展開で、笑えるのだけどハラハラさせられていい意味で期待を裏切ってくれます。

1話25分全8話と短いので、サクッと楽しめる海外ドラマを観たいときにおすすめです!


『Mo/モー』キャスト

モー・ナジール(モハメッド・アマー)

パレスチナから亡命申請している移民で、母親と兄の3人暮らし。ビザがないためまともな仕事に就けず、偽造品を売って生活費を稼いでいる。

マリア(テレサ・ルイス)

モーの恋人でメキシコ系アメリカ人。自動車修理工場を経営するやり手で、モーとの関係は良好だが宗教の違いで結婚に躊躇するモーとの関係が微妙になっていく。

ユスラ・ナジール(ファラ・ブシエソ)

モーの母親で父親の死後、女手ひとつで子供たちを育てた。オリーブオイル作りが得意。

サミール・ナジール(オマー・エルバ)

モーの兄でアスペルガーを患っている。ファストフード店チキンコーンの店員で、たまにトラブルを起こしモーが助けに行くはめになる。

ナディア(シェリーン・デイビス)

モーの姉で、カナダ人と結婚して以来家族とは疎遠になっている。小さい頃はいじめられていたモーをよく助けて守ってくれた。

リジー・ホロウィッツ(リー・エディ)

モーが選ぶ新しい移民弁護士。スピリチュアル系に傾倒しているが、弁護士としては優秀で真剣にモーの案件に取り組む。

 

『Mo/モー』見どころ・解説・考察

多様性のあるストーリー

 

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本作はパレスチナ移民のモーやメキシコ系アメリカ人の恋人マリアを中心に、アメリカで暮らすマイノリティの日常を描いた多様性のあるストーリーになっています。

パレスチナの移民の歴史や食生活など、普段知ることのない世界を垣間見れるのも興味深い。

パレスチナ人はオリーブオイルにこだわりがあり、モーの母親がオリーブオイルを手作りしたり、モーがオリーブ農園で働くことになったりとオリーブとの繋がりを深く描いています。

ドラマを通して自分の知らない世界を見られるのも、海外ドラマを楽しむ醍醐味のひとつですね♪

モーの人柄

亡命してから22年経ってもビザが取得できず、まともな仕事に就けないモーの人生は踏んだり蹴ったり。

それでも暗くならずに、明るく振る舞うモーの人柄がとってもいい♪ちょっと太めの体に優しい雰囲気が、アラブ系のジョン・ファブローといった感じです。

大きな体がクマっぽくて、何だか可愛らしいのもご愛嬌。人生嫌なことばかりでも明るく過ごしていけば何とか道が開けるはず、と思わせるポジティブさが魅力です。

ビザ問題と恋人マリア

亡命申請中でモーの抱えるビザ問題は、モーの恋人マリアとの関係にも影を落とします。

要はマリアと結婚してしまえば、モーはアメリカの永住権を取得できビザの問題は簡単に解決します。

モー、恋人、ビザの三角関係になってしまうという悪循環が成立し、さらにモーはイスラム教でマリアはカソリックと宗教の違いが二人の前に立ちはだかることに。

母親にも反対され、なかなか結婚に踏み切れない二人の関係がとってももどかしい…。

モハメッド・アマー

主人公を演じるモハメッド・アマーは、パレスチナ系アメリカ人のスタンダップコメディアン。

Netflixのコメディ番組『モー・アマー: 俺はテキサスのモハメド 』『モー・アマーの俺は陽気な流れ者 』で知られ、12月に公開されるスーパーヒーロー映画『ブラックアダム』に出演予定です。

『Mo/モー』の原作と製作も手掛ける多才ぶりを発揮しています。ネット検索で見つけた彼のプロフィールを読むと、本作の主人公モーの人生と思いっきりかぶっていて自叙伝的な内容になっているようです。

筆者は本作を観るまで全くモハメッド・アマーのことを知らなかったのですが、今後注目したい俳優の一人になりました。

NetflixとスタジオA24の共同制作

スタジオA24製作のドラマと言えば『ユーフォリア』が有名なので、ついエッジの効いた衝撃作を想像してしまいます。

筆者もそう思って視聴したら、全く真逆の人情あふれるコメディ・ドラマで驚きました。A24は2012年に設立されたばかりの、インディペンデント系エンターテインメント企業。

『ルーム』『エクス・マキナ』『ムーンライト』などの作品が高い評価を受け、『ムーンライト』は2017年のアカデミー作品賞を受賞しました。

設立当初は映画配給を専門としていましたが、その後テレビ部門を設立し国際市場での映画・テレビの配給にも力を入れています。


『Mo/モー』のネット上での評判は?

『Mo/モー』まとめ

前知識ゼロで何となく観始めたのですが、すごくおもしろかったです!

モー、家族、友人の関係がほっこりさせて、人生悪いことばかり続いてもどこか救いがある、と思わせてくれるドラマです。

笑えるセリフやシーンもたくさん登場し、サクッと楽しめるヒューマン・コメディに仕上がっています。Netflixに加入されている方はぜひチェックしてみてください♪

 

 

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