『ザ・ステアケース – 偽りだらけの真実 – 』妻の死は事故なのか殺人なのか?実話を基にした戦慄のサスペンス・ドラマ!

出典:https://binge.com.au/

実際に起きた事件を基に、ある家族の秘密が暴かれていくサスペンス・ミステリー。果たして夫は妻を殺害したのか…!? 本作のキャストや見どころなどを、ネタバレなしでレビューします!



『ザ・ステアケース – 偽りだらけの真実 – 』あらすじ

作家のマイケル・ピーターソンは、妻のキャスリーンと5人の子供がいる大家族。連れ子同士の再婚カップルで、子供たちは独立してマイケルとキャスリーンは邸宅で二人暮らし。

2001年12月マイケルはキャスリーンが階段で転落して、怪我を負ったと緊急通報するが死亡してしまう。現場は見るも無残な状況でキャスリーンは体中に打撲や傷があり、転落事故ではなく殺人の線が濃厚になる。

マイケルは殺人犯として起訴されマイケルと家族は無実を訴えるが、裁判と共にピーターソン家の秘密が徐々に明るみになっていく。

ランスの映像作家がマイケルの事件を基にドキュメンタリー映画を製作したいと接触し、マイケルと家族は製作チームと共にドキュメンタリー映画を製作することになる。

特に映像作家のソフィはマイケルに共感し、個人的に連絡を取り合うように…。

マイケルの裁判が開かれ、マイケルとキャスリーンの関係、家族関係、マイケルの秘密が暴かれていくことになる。

『ザ・ステアケース – 偽りだらけの真実 – 』を視聴した感想

実際に起きた事件を基にしたドラマで、本事件を基に2004年にドキュメンタリー映画『ザ・ステアケース 〜階段で何が起きたのか〜』が製作されています。

多少時間軸がややこしかったものの、全体的によくまとまっていておもしろかったです。

ただ1話が60分以上あるため少々長く感じ、あれだけミステリー部分を引っ張ったのに釈然としないラストのせいで何だか不完全燃焼のまま…。

主人公のマイケルが妻を殺害したのか事故だったのか?というポイントを軸に描いていきますが、サスペンス・ミステリーよりもピーターソン家の秘密と家族関係を描いた、家族の物語として観た方が正解なのかもしれません。

それくらいピーターソン家の家族構成は複雑で、家族の愛と確執をそれぞれの視点から描いているのが興味深かったです。

事件の捜査、裁判の行方、家族関係をさまざまな人間ドラマを絡めながら、じわりじわりと迫るような緊張感で描いています。

見応えたっぷりの力作なのは間違いなく、重厚なサスペンスやヒューマン・ドラマが好きな方におすすめです。


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『ザ・ステアケース – 偽りだらけの真実 – 』キャスト

マイケル・ピーターソン(コリン・ファース)

小説家で地元紙にも記事を書いているが、成功しているとは言えない。キャスリーンと子連れ再婚してからは、キャスリーンの稼ぎで生活している。

キャスリーン・ピーターソン(トニ・コレット)

フルタイムで会社で働くキャリアウーマンで、5人の子供達の良き母親でもある。忙しすぎてストレスが溜まり気味で、マイケルと喧嘩することもあるが関係は上手くいっている。

クレイトン・ピーターソン(デイン・デハーン)

マイケルの前妻パティとの息子で長男。昔事件を起こして刑務所に4年収監されたことがあり、家族を心配させたことがある。

トッド・ピーターソン(パトリック・シュワルツェネッガー)

マイケルの前妻パティとの息子で次男。仕事が不安定で酒癖が悪いが、マイケルから認められたいと思っている。

マーガレット・ラットリフ(ソフィー・ターナー)

マイケルの養女で大学を中退する。自分の出生について詳しく知ることで、マイケルに対して複雑な思いを抱くようになる。

マーサ・ラットリフ(オデッサ・ヤング)

マイケルの養女でマーガレットの妹。学生時代はダンスをしていたが、何をやっても中途半端で自身のセクシャリティについてマイケルに言えずにいる。

ケイトリン・アトウォーター(オリヴィア・デヨング)

キャスリーンの実の娘で、マイケルの子供達といい関係を築いている。キャスリーンとは何でも話せる、仲の良い母子関係。

デビット・ルドルフ(マイケル・スタールバーグ)

マイケルの弁護を担当する弁護士。マイケルの無罪を勝ち取るため、長年マイケルと家族に寄り添い弁護する。

ソフィ・ブルサー(ジュリエット・ビノシュ)

フランスの映像作家で、マイケルの事件を基にドキュメンタリー映画を製作する。マイケルと個人的に連絡を取り合い、信頼関係を築いていく。

 

『ザ・ステアケース – 偽りだらけの真実 – 』見どころ・解説・考察

ドキュメンタリー映画

2004年にキャスリーンの死の真相に迫ったドキュメンタリー映画、『ザ・ステアケース 〜階段で何が起きたのか〜』が製作されました。

本作は高い評価を受け、その後の犯罪ドキュメンタリーの火付け役となったと言われている作品です。このドキュメンタリー映画は、Netflixで全13話のドキュメンタリー・シリーズとして配信されています。

本ドラマでもマイケルが逮捕された後に事件を知ったフランスの映像制作会社が、ドキュメンタリー制作を打診しマイケルと家族を取材し続けるという設定です。

ドキュメンタリー製作のスタッフとマイケルとの関係もがっつりと描かれ、特に映像作家のソフィとマイケルの関係が見どころのひとつとなっています。

筆者はドキュメンタリー版は視聴していないので、これを観たらまた違った感想になるのかも⁉また時間のある時に視聴したいなと思います。

マイケルという男

マイケルはキャスリーンを殺害した罪で起訴されますが、事件の捜査と裁判によりマイケルという男の仮面が徐々にはがれていくことに…。

マイケルは小説家ですが売れているわけではなく普段はキャスリーンの稼ぎで暮らし、市会議員に立候補するなどかなり行動は迷走気味。

忙しいキャスリーンに選挙の資金集めパーティーを仕切らせたりと、身勝手な行動が多いのも特徴です。

知れば知るほどなんていうヤツ!と腹が立ってきますが、夫婦仲はよく二人を知る友人達も幸せそのもの、という印象を持っています。

マイケルの人物像を見ると限りなく黒に近いのでは?と思うものの、マイケルがキャスリーンを殺害する強い動機も見つからずグレーのまま…。

掴みどころのない謎の男マイケルは、視聴者までも振り回してしまいます。

事件の仮説

本作のドラマ構成でおもしろいのが、キャスリーンの死に関する仮説を再現ドラマのような構成で描いているところ。

本当に事故が起きてしまった仮説、マイケルが殺害した仮説、その他の仮説という風に、キャスリーンの死が事件なのか事故なのかをいろいろなバーションで見せていきます。

キャスリーンを演じるトニ・コレットの死の演技が壮絶過ぎて、思わず目を背けてしまうほど恐ろしい!どの仮説が正解なのかを推理しながら観るのもおすすめです。

ピーターソン家の子供達

どうにも不憫でならないのが、マイケルとキャスリーンの子供達。子連れ再婚なので血は繋がっていませんが、感謝祭やクリスマスに集まる仲良しの家族でしたが…。

キャスリーンの死でマイケル側とキャスリーン側に家族が分かれていく過程が何とも悲しく、血の繋がりはやっぱり大きいと否定できません。

マイケルが起訴され無実を信じる子供達はマイケルを支えるために奔走するも、心に深い傷を負い自分達の人生に大きな影を落としていくことに。

父親のことで振り回されっぱなしで、自分たちの人生を思いっきり生きることができない子供達を見ると、やるせない気持ちになってしまいます。

マイケル&ソフィー

ドラマ後半の見どころのひとつが、フランスの映像作家ソフィとマイケルの関係です。ドキュメンタリー製作を通してマイケルの無実を信じるようになったソフィは、マイケルと個人的にやりとりし絆を築いていきます。

絆を築く以外にも事件の仮説を立て、マイケルの無実を立証しようと方々に働きかけるなどその熱意がすごい。

何がそこまでソフィをそうさせるのか、そんなにマイケルがいい男に見えるのか?筆者には謎ですが…。ソフィとマイケルの関係が、どうなっていくのかにも注目です。


『ザ・ステアケース – 偽りだらけの真実 – 』のネット上での評判は?

『ザ・ステアケース – 偽りだらけの真実 – 』まとめ

すごく見応えがあっておもしろかったですが、ラストが釈然としなかったのが少し心に引っかかりました。

事件の仮説の再現などミステリー部分もよかったですが、どちらかというと家族の葛藤を描いたヒューマン・ドラマとしての方がおもしろかった印象です。

重厚でシリアスなドラマが好きな方におすすめで、U-NEXTに加入されている方はぜひチェックしてみて下さい♪

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