炭鉱の町に暮らす未亡人たちに迫る危機…、無法地帯と化したニュー・メキシコを舞台に繰り広げられる重厚な傑作ヒューマンドラマ。美しい映像と緻密なストーリーで描かれる西部劇は必見で、鳥肌が立つほどのおもしろさ!本作のキャストや見どころなどを、ネタバレなしでレビュー♪
『ゴッドレス -神の消えた町-』概要
配信日:2017年11月22日
ジャンル:アメリカ
製作国:西部劇、アクション、ヒューマン・ドラマ
話数:全7話、1話約50~70分
日本語吹き替え:あり
『ゴッドレス -神の消えた町-』あらすじ
1884年のニュー・メキシコ州。フランク・グリフィンは西部を荒らす無法者として恐れられ、息子のような存在だった手下のロイ・ウッドに裏切られ彼を執拗に追っている。
ラ・ベルはある出来事のせいで、男性がほとんどいない女性ばかりが暮らす炭鉱の町。町の外れにある牧場を営むアリス・フレッチャーも未亡人で、義母と息子のトラッキーと3人暮らし。
ある日ロイ・ウッドが怪我をして牧場に現れ、アリスはロイを家に置くことになる。町の保安官ビル・マクニューは悪名高いグリフィンを逮捕しようと、一人で彼の後を追い続ける。
ロイは銃の名手で馬の扱いが上手く、牧場で馬を調教するうちにアリスの息子トラッキーと父子のような絆を築いていく。グリフィンは執拗にロイを探し、彼のいる町ラ・ベルへと迫っていく…。
『ゴッドレス -神の消えた町-』感想&評価
IMDb:8.2(10点中)
総合評価:★★★★★
ストーリー:★★★★★
エンタメ性:★★★★★
感動:★★★★☆
本当に見応えがあり、めちゃくちゃおもしろかったです。Netflixドラマのなかでも、トップクラスに入る傑作ドラマと言えるのではないでしょうか。
無法地帯の西部を舞台に繰り広げられる壮大なストーリーがとにかく素晴らしく、最初から最後までグイグイと物語に引き込まれていくこと間違いなし。
さまざまな人間ドラマが絡む、緻密で秀逸なストーリーは一見の価値ありです。
炭鉱の町に暮らす未亡人たちの物語、無法者グリフィンとロイ、アリスの物語とさまざまな物語を、上手くシンクロさせながら進む見事なストーリーが圧巻!
埃っぽい画面が多いものの、西部の雄大な自然と映像美も素晴らしく全てのクオリティが高い。しびれるくらいカッコいい西部劇で、1話60分以上と長いですが全く長さを感じさせないおもしろさです。
見応えのある重厚なヒューマン・ドラマが好きな方にぜひおすすめです。
『ゴッドレス -神の消えた町-』キャスト
アリス・フレッチャー(ミシェル・ドッカリー)
ラ・ベルの町はずれにある牧場に暮らす未亡人。夫を亡くして以来女手ひとつで牧場を営んでいたが、ロイの力を借りて牧場を立てなおそうとする。
ロイ・グッド(ジャック・オコンネル)
アリスの牧場に現れた無法者で、親代わりだったグリフィンを裏切り逃亡中。銃の名手で馬の扱いが上手く、アリスの息子のトラッキーに乗馬や狩りを教える。
フランク・グリフィン(ジェフ・ダニエルズ)
西部の町を荒らす無法者一団のリーダー。息子のように育てたロイに裏切られ、執拗に後を追いかける。
ビル・マクニュー(スクート・マクネイリー)
ラ・ベルの保安官で妻を亡くした男やもめ。心優しい人格者で、正義のためにグリフィンを捕えようと一人で無法者一団の後を追う。
トラッキー(サミュエル・マーティ)
アリスの息子でパイユート族の父親を持つ。ネイティブ・アメリカンの血が流れるものの、乗馬が苦手。
ホワイティー・ウィン(トーマス・ブロディ=サングスター)
ラ・ベルの町の保安官補佐。銃の名手で、上司のビルを尊敬している。
マギー・マクニュー(メリット・ウェヴァー)
ビルの妹で前町長の未亡人。銃の名手で常に男装している。
『ゴッドレス -神の消えた町-』見どころ・解説・考察
しびれるくらいカッコイイ西部劇
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老人と子供以外女性ばかりが暮らすラ・ベルの町を舞台に、そこで起こるさまざまな物語を緻密に描く脚本が本当に素晴らしい!
無法者ロイがラ・ベルの町に流れ着いたことから起きる出来事を、ロイの過去、グリフィンとの関係、アリスの物語など人物像を掘り下げながら丁寧に描いています。
登場人物が多いですがそれぞれのキャラに焦点を当て、保安官補佐のホワイティ―やビルの妹マギーの物語など、サイドストーリーもおもしろい。
19世紀の西部を舞台にそれぞれの生き様を見せていく、しびれるくらいカッコイイ西部劇に仕上がっています。
特に最終話のグリフィン一味との決戦シーンは圧巻で、銃を手に立ち向かう女性たちの姿がカッコよすぎる!
アリスとロイの関係
未亡人のアリスが営む牧場に無法者のロイが現れ、さまざまな事情が重なりロイはしばらく牧場に滞在することになります。
若い男性がほとんどいない未亡人の町に、ハンサムな謎の男性が現れたことで町の女性たちは色めきたってしまうことに。
そんな女性たちの視線を後目にアリスとロイは協力しながら牧場を立て直していき、ロイが牧場にいる荒馬を調教していくシーンもおもしろく見応えたっぷり。
アリスとロイの関係がどうなるのかとドキドキ感がつきまとい、二人の間に漂う妙な緊張感がハラハラさせます。二人の過去が次第に明らかになっていく展開も興味深いです。
保安官ビルの物語
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ラ・ビルの唯一の保安官がビルで、昔は銃の名手でしたがあることが原因で昔のような能力が発揮できずにいます。
保安官らしからぬお人好しのビルですが、無法者グリフィンが西部一帯を荒らしていることに胸を痛め、一人でグリフィン一味を追う事に…。
あんな無法者一味を一人で追いかけるところがスゴイ!と尊敬してしまうものの、どこかどんくさいところが笑いを誘い、ハードボイルドな本作のちょっとしたお笑い担当のような存在です。
一人で大丈夫なのか⁉と心配しながら見守るも、きめるところはきっちりキメるところがかっこいい。ビルが一人でグリフィンを追っていく物語も、本作の見どころのひとつになっています。
ロイ&トラッキーの絆
アリスの息子トラッキーは幼いときに父親を亡くし、母親と祖母と暮らしてきました。女性とだけ暮らしてきたせいか、パイユート族の血を引くにも関わらず乗馬が苦手。
馬の扱いが上手いロイがトラッキーに乗馬を教え、狩りに連れていき男同士の絆を築いていきます。トラッキーがロイの教えで、男として成長していく過程が微笑ましい。
まるで実の父子のような関係が素敵で、そんな二人の姿を見てアリスの頑なだった心が次第にほだされていくのが彼女の表情から見て取れます。
『ゴッドレス -神の消えた町-』のネット上での評判は?
「ゴッドレス 神の消えた町」Netflix全話視聴。「クイーンズ・ギャンビット」のスコット・フランク脚本監督による、西部劇を現代的視点で蘇らせた骨太の傑作。新風を吹かせながらジャンルのルーティンはきっちり描き、クライマックスの決戦に至る描写の緊張感は文字通り手に汗握る。人物造形も奥深い。 pic.twitter.com/0SM4rI8sHT
— 阿乱隅氏 (@yoiinago417) August 21, 2021
『ゴッドレス -神の消えた町-』完走
Netflix。西部劇。ジャック・オコンネルが目当てで観たが、どうしようすっっごい面白かった…非常に好き。事故で鉱夫が死んだ町を舞台に、寡婦達、無法者、保安官、そしてお尋ね者の群像劇。神の不在の中の暴力性、そこに生きてゆく悲哀。格好いい…痺れる。最高。 pic.twitter.com/ilE94BOypy— mugimaki (@mugimakii) June 10, 2020
『ゴッドレス -神の消えた町-』まとめ
Netflixドラマのなかでも傑出した仕上がりの傑作ドラマで、性別や世代を問わず楽しめる見応えのある仕上がりになっています。
これくらいすごいドラマにはなかなか出会えない、というほど素晴らしい!Netflixに加入されている方は、ぜひチェックしてみてください♪