人間と妖精が対立する国で起こる不可解な殺人事件を描いた、オーランド・ブルーム主演のファンタジー・ミステリー。シーズン1のキャストや見どころなどを。ネタバレなしでレビューします♪
『カーニバル・ロウ』シーズン1概要
ジャンル:ファンタジー、ミステリー、ヒューマン・ドラマ
製作国:アメリカ
話数:全8話、1話約50~60分
日本語吹き替え:あり
『カーニバル・ロウ』シーズン1あらすじ
バーグ王国では羽の生えた妖精フェイや角の生えたパックが移住し、人間に差別され迫害されていた。妖精はパックやクリッチと呼ばれて蔑まれ、人間の奴隷として召使や重労働に従事している。
妖精フェイのヴィネットはパクト王国の侵略から逃れバーグ王国へと流れ着き、スパーンローズ家の侍女として働くことに。
歓楽街カーニバル・ロウで遺体が無残に引き裂かれ肝臓が抜き取られる連続殺害事件が起き、警部補のファイロストレート(通称ファイロ)が担当することになる。
角の生えたパックのアグレウスは巨万の富を築き、スパーンローズ家の向かいに越してくるが、人間の隣人たちの反応は冷たい。
カーニバル・ロウで殺人事件が相次ぎ、ファイロは殺人事件を調査するうちにある関連性に気付いて驚愕する…。
『カーニバル・ロウ』シーズン1感想&評価
IMDb:7.7(10点中)
おすすめ度:★★★★☆
ストーリー:★★★★☆
エンタメ性:★★★★☆
感動:★★★☆☆
個人的にはかなり好きな世界観ですごくハマりましたが、結構好き嫌いが分かれる作品かもしれません。
産業革命時代のイギリスと思しき時代設定ですが、妖精が奴隷のように働かされる種族差別の厳しい世界を描いているのがポイントです。
ファンタジーながら現代の社会問題を反映し風刺しているのは明らかで、独特の世界観のなか不可解な殺人事件を警部補ファイロが追うミステリー・ドラマになっています。
Amazon製作らしい巨額をかけたセットや衣装が素晴らしく、スケールの大きさが何ともスゴイ。
それだけでなくファイロが追う殺人事件のミステリーも実によくできていて、最後まで真相がなかなか分からない構成になっています。
登場人物たちの関係性や秘密が次第にリンクしていく過程が実に見事で、すごく見応えがあり満足度が高かったです。
主演のオーランド・ブルームとカーラ・デルヴィーニュがひたすらかっこよくて美しく、ビジュアル的にもかなり満足できるはず。
暗い雰囲気の時代背景のダーク・ファンタジーということで、黒魔術も登場しかなりグロいシーンのオンパレードなので要注意。筆者は何度も目をつぶって、画面から目をそらしてしまいました…(汗)。
それを差し引いても作品全体の世界観がすごく好きだったし、ストーリーもおもしろくダーク・ファンタジー系が好きな方におすすめです♪
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『カーニバル・ロウ』シーズン1キャスト
ライクロフト・ファイロストレート (オーランド・ブルーム)
バーグ王国の警部補で通称ファイロ。昔戦争に参加し、妖精が住むアヌーン王国で戦ったことがある。
ヴィネット・ストーンモス(カーラ・デルヴィーニュ)
パクト軍に追われバーグ王国に流れついた妖精フェイ。スパーンローズ家の待女として働くことになる。
エズラ・スパーンローズ(アンドリュー・ガワー)
ヴィネットが乗っていた移民船の所有者。父親の死後家業を継ぐが、事業で失敗し破産寸前に追い込まれる。
イモジェン・スパーンローズ (タムジン・マーチャント)
エズラの妹。家が破産寸前のことを知り、贅沢な生活を維持するためにアグレウスに近づく。
アグレウス(デヴィッド・ジャーシー )
巨万の富を築き、スパーンローズ家の隣に引っ越して来る。角を持つ妖精パックで、人間社会を冷めた目で見ている。
アブサロム・ブレイクスピア( ジャレッド・ハリス)
バーグ王国の首相。息子のジョナが勉学に励まず、遊びほうけていることに頭を悩ます。
パイエティ・ブレイクスピア(インディラ・ヴァルマ )
アブサロムの妻。黒魔術に傾倒し、何かあれば魔女に助言を求める。
ジョナ・ブレイクスピア (アーティ・フラウスハン)
アブサロムとパイエティの息子。勉強をさぼり、歓楽街に入り浸り親を心配させる。
ソフィ・ロンガーベイン (キャロリン・フォード)
パック排斥を訴える野党代表ロンガーベインの娘。寂しい幼少期を過ごし、本を読むことが唯一の楽しみだった孤独な女性。
ラニヨン・ミルワージー (サイモン・マクバーニー )
小人コボルドの一座の座長。カーニバル・ロウで殺害された、元歌手アシュリンの友人。
トルマリン(カーラ・クローム)
妖精フェイでヴィネットの友人。カーにバル・ロウの娼館で働いている。
『カーニバル・ロウ』シーズン1見どころ・解説・考察
人間と妖精が対立する国
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服装や馬車などから察すると産業革命時代のロンドンを彷彿させる、独特の世界観が見どころです。お天気の日がまるで登場しない厚い雲で覆われた、どんよりとしたグレーの色彩が作品の雰囲気にぴったり。
舞台となるバーグ王国は、人間社会が羽の生えた妖精や角の生えた妖精を奴隷のように扱う、かつての植民地時代を思わせる奴隷制が根付いた社会になっています。
現実世界の社会問題をファンタジーに反映した仕上がりになっており、人間が白人、妖精が有色人種という設定なのは想像に難しくありません。
人種差別の酷さをファンタジーの世界で置きかえ、メタファーとして表現することで、潜在的に訴える構成になっているのがポイントです。
不可解なミステリー
Caption this. #CarnivalRow pic.twitter.com/7pUa3teBVs
— Carnival Row (@CarnivalRow) October 23, 2019
人種差別や階級格差が生み出すひずみは犯罪率の悪さにも反映し、カーニバル・ロウではさまざまな犯罪事件が発生します。
そのなかでもファイロが担当する連続殺人事件は、被害者の体がバラバラに裂かれ肝臓が取り出されるという無残きまわりない事件です。
どうして被害者の遺体はここまで無残に引き裂かれているのか?狙われた理由や誰が犯人なのか、といった真相がなかなか見えてこず謎は最後の方まで明かされません。
前半は多少まどろっこしく感じるかもしれませんが、一見関連性がないように見えた事件が次第にリンクしていくところが何ともスリリングでおもしろい!
そういうことだったのか、と最後で納得できる見事なミステリーに仕上がっています。
ファイロの物語
Citizens of The Burgue, help us wish Inspector Philo, Orlando Bloom, a happy birthday! ✨ #CarnivalRow pic.twitter.com/Npu94bl8iW
— Carnival Row (@CarnivalRow) January 13, 2020
物語の重要な鍵となるのが、主人公ファイロの生い立ちです。児童養護施設で育ち親を知らないファイロの出生は謎の部分が多く、本人も自分の生い立ちについてはまるで知りません。
昔軍に所属しアヌーン王国で妖精たちと共に戦ったこと、バーグ王国で警部補として働く生活、担当する謎の連続殺人…、と本筋で描かれるファイロの物語が、さまざまなサブプロットと絡んでいくのが実に巧妙です。
後半ではあっと驚く展開になり、さまざまな謎が解けていく構成がお見事です。
異人種間の恋
人間と迫害される妖精の、種族の格差を痛烈に風刺した内容になっていますが、人間と妖精との異人種間に生まれる恋がロマンチックな要素を盛り上げます。
全体的にダークで重い雰囲気ですが、異人種間の恋が燃え上がっていく過程が何ともロマンチックで唯一光る炎のよう。
人種差別、階級格差といった人間の根底にある暗い部分を炙り出すとともに、誰かを好きになる気持ちは人種を超える、という人間の本能のようなものをうまく対比して描いています。
ファイロの過去と現在の恋愛が大きく物語を動かしていくのも見どころで、異人種間の恋の炎が物語をさらにスリリングにさせています。
シーズン2が最終シーズンに
シーズン2は2023年2月17日(金)に配信されます。シーズン2ではさらに人間と妖精の対立が激化しそうで、首相の息子ジョナがヴィランとして君臨しそうな予感?
予告編からするとシーズン1よりアクションが多めの印象で、シーズン2が最終シーズンとなるためどういう結末になるのか楽しみです!
『カーニバル・ロウ』シーズン1のネット上での評判は?
カーニバル・ロウのシーズン2やっと😭ずっと待ってたー😭😭シーズン1が「えっ?ここで終わるの?」だったから嬉しい😭打ち切りじゃなくて良かった😭
世界観たまらなく好き(*ˊᵕˋ*)੭ ੈ❤︎
なんとオーランド・ブルーム×カーラ・デルヴィーニュが主役という豪華なドラマ❥·・ https://t.co/hhFZzmfZYi— Missy 🇯🇵 (@clementina8m) January 31, 2023
期せずしてカーニバル・ロウを見始めてしまった。
差別発言のオンパレードで虫唾が走るけど、物語自体は面白い。
設定も映像造りもセットも凝ってる。
— 北斗🐨🐹🐱🐿🐥🐯🐰Indigo🌊 (@hokutokamui) February 5, 2023
『カーニバル・ロウ』シーズン1まとめ
多分好き嫌いが分かれる作品かな⁉という印象はありますが、個人的には作品で描かれる世界観が気に入ったし、ミステリー部分も見応えがありました。
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