テキサス州から新天地を目指す、開拓者たちの壮絶な旅を描く『イエローストーン』前日譚ドラマ。開拓者たちの運命とダットン家がモンタナに居を構えるまでを重厚な語り口で描く、硬派な西部劇に仕上がっています。本作のキャストやレビューを、ネタバレなしでレビューします!
『1883』あらすじ
ジェームズ・ダットンは家族とテキサス州フォートワースで合流し、新天地に向かう準備を進めていた。
フォートワースでドイツ移民をオレゴンへ連れていくシェア大尉とトーマスと出会い、共に幌馬車隊で新天地を目指すことになる。
ダットン家一行は旅の途中で盗賊の襲撃、伝染病、怪我、動物の脅威、自然の恐ろしさを経験し、幌馬車隊のメンバーの数はどんどん減っていく。
ジェームズの18歳の娘エルサは道中でさまざまなことを経験し大人へと成長していくが、ジェームズと妻のマーガレットは心配で仕方がない。
冬が近づき目的地のことでみんなの意見が分かれてしまうが、ある出来事が起きダットン家は永住の地を決めることになる。
『1883』を視聴した感想
『イエローストーン』のようなテイストを期待すると少し肩透かしを食らうかもしれませんが、硬派な見応えのある西部劇ですごくおもしろかったです。
個人的に南北戦争前後のアメリカ史が好きなので刺さる部分が多く、かなりハマる内容でした。
ダットン家の7世代前の物語なのですが、スピンオフと思えないほど『イエローストーン』のダットン家の物語にリンクする部分が少ないです。登場人物が多いのと、人がたくさん死ぬのは共通していますが…。
『イエローストーン』の牧場はモンタナ州ボーズマンにあり、最初ダットン家はアメリカ北部を目指しますが、なぜモンタナ州に居を構えることになったのかが描かれます。
モンタナ州に行きつくまでの理由と家族に襲い掛かる運命が壮絶で、正直途中でしんどくなる部分もあるかと思います。
それでも当時の開拓者たちの、自由と自分の土地を手に入れたいというフロンティア精神をドラマを通じて体験できるはず。
最終話でチラッと先住民の首相が意味深なことを言うシーンが登場し、そこでやっと本家『イエローストーン』と繋がります。
観始めたときはダットン家がモンタナ州で牧場を始める話かと思っていたのですが、逆にここに辿り着くまでの壮絶なドラマがあったからこそ、より本家の物語が活きるのではと感じました。
順序はどちらを先に観ても問題ないと思いますが、『イエローストーン』と『1883』はぜひセットで視聴して欲しいなと思います。
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『1883』キャスト
ジェームズ・ダットン(ティム・マグロウ)
『イエローストーン』のジョン・ダットンの7世代前の先祖。アメリカ北部を目指し、家族全員で新天地を探す旅に出る。フォートワースでシェア大尉と出会い、途中まで一緒に旅を共にすることになる。
マーガレット・ダットン(フェイス・ヒル)
ジェームズの妻。娘のエルサを淑女に育てたいが、全くいうことを聞かない娘に手を焼いている。
エルサ・ダットン(イザベル・メイ)
ジェームズとマーガレットの18歳の娘。乗馬が上手く、旅を通して大人へと成長していく。
ジョン・ダットン(オーディー・リック)
ジェイムズとマーガレットの5歳の息子。
シェア・ブレナン大尉(サム・エリオット)
家族を亡くしどん底にいるなか、ドイツ人移民たちをオレゴンへ連れていく任務につく。一見とっつきにくいが、義理人情の厚い人物。
トーマス(ラモニカ・ギャレット)
シェア大尉と共にオレゴンへ行く相棒。無口だが忠実で大尉との約束を守り、確実に任務を全うする人物。
ウェイド(ジェイムズ・ランディ・アイベア)
ダットン家とシェア大尉に雇われるカウボーイ。物静かだが頼れる性格で、カウボーイたちのまとめ役。
イ二ス(エリック・ニールセン)
ウェイドと共に雇われるカウボーイ。若くやんちゃな性格で、道中でエルサと親しくなる。
ヨセフ(マーク・リスマン)
ドイツ人移民のリーダー。英語が話せるため、通訳も担当する。
サム(マーティン・センスマイヤー)
エルサが旅の途中で出会うコマンチ族の青年。エルサに先住民の言葉を教える。
『1883』見どころ・解説・考察
ダットン家の7世代前の物語
本作は大ヒット・ドラマ『イエローストーン』の前日譚スピンオフで、ダットン家がモンタナ州ボーズマンに辿り着くまでの物語を描くドラマです。
『イエローストーン』では土地開発業者がダットンの土地をパラダイス・バレーと呼んでいますが、その呼び名の意味も登場します。
最終話で先住民の首相が意味深な一言を言うのですが、『イエローストーン』を先に視聴した人は思わずそのセリフに「おお!」とうなってしまうはず。
ダットンの名字以外で本家とリンクする部分はほぼないのですが、ジョンの先祖がどうやってこの地に辿り着いたかを知るのは興味深かったです。
ダットン家の7世代前のメンバーを見ていると、『イエローストーン』に登場するジョンと子供達に流れる血の熱さが分かる気がします(笑)。
開拓者たちの壮絶なドラマ
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ダットン家とドイツ移民たちが新天地を目指して移動し続けるのですが、この旅は本当に危険極まりない。
盗賊の襲撃、野生動物の脅威、牙をむく自然、伝染病、怪我、先住民との争いが次々に起き、命がいくつあっても足りない状態です。
この時代に天寿を全うできる人はごく僅かだったことがよく分かり、新天地を目指しても生きてたどり着ける保証は全くありません。
それでも自分の土地、自由、夢、希望を託して、歩を進める人達の勇気と行動力が本当にすごい。
ダットン家、シェア大尉、トーマス、ドイツ移民、カウボーイの物語を巧みなストーリーテリングで描く、開拓者たちの熱いドラマは見応えたっぷり。
荒野を馬で駆け抜けるシーンやバッファロー狩りは、『ダンス・ウィズ・ウルブス』ばりの迫力です。エルサによる詩を朗読するようなナレーションが、西部の雄大な景色とマッチしてドラマを盛り上げています。
エルサの成長
Isabel May On Being The Catalyst For Taylor Sheridan’s Epic ‘1883’ — Deadline Disruptors https://t.co/8F3xG45EmQ
— Deadline Hollywood (@DEADLINE) May 25, 2022
本作の主人公はジェームス・ダットンかと思っていたのですが、どちらかと言うとエルサの成長に焦点を当て、彼女の視点を通して旅が語られていきます。
エルサは18歳の美しい女性ですが、我が強く親の言うことを聞かず、娘を淑女に育てたい母親のマーガレットはエルサのじゃじゃ馬ぶりに頭を悩ませることに…。
壮絶な旅を経験しながら、エルサが心も体も大人へと成長していくのが見どころのひとつになっています。
エルサの成長がドラマの大きなポイントなのですが、個人的にエルサにあまり共感できず好きになれなかったのがマイナス点です。
特にエルサの恋バナに関してはツッコミどころ満載で、変わり身の早いこと!
当時の女性にしては破天荒過ぎる気がしましたが、エルサの血がダットン家に流れていると思えば、『イエローストーン』のダットン家の人柄に納得ということなのかもしれません。
シェア大尉の物語
1883 star Sam Elliott reveals he has his own pitch for a new Yellowstone prequel show while also confirming he could return to the fold in the future. https://t.co/wmZQ80UPQh
— Screen Rant (@screenrant) February 22, 2023
エルサの成長と並行して描かれるのがシェア大尉の物語で、冒頭から大尉の壮絶な人生が語られます。
一見人を寄せ付けないような距離感がありますが、人生の酸いも甘いも嚙分けた大尉は、実は人の心に寄り添う情の厚い人物です。
エルサが人生のどん底にいるときにかける言葉が、深くて思わず涙してしまうはず。何としてでも移民たちをオレゴンに連れて行こうと尽力しますが、オレゴン行きは大尉自身のためでもあることが分かっていきます。
物語のラストが何とも言えない気持ちにさせられ、大尉の壮絶な人生に胸が熱くなってしまうのではないでしょうか。大尉演じるサム・エリオットの、別格とも言える存在感が圧倒的で本当に素晴らしかった!
『1883』『イエローストーン』両方に主演している俳優
海外ドラマはスピンオフ作品に本家に出演してた俳優が別の役で出演することがあるので、注意深くチェックしていたら見つけました!
『イエローストーン』の家畜協会のメンバーのヘンドン役の俳優が、『1883』では旅の途中で加わる料理人役で出演してます。もっといないかなと思い海外サイトをチェックしてみると、いっぱいました!
え、そうなの?と全然気づかなかったのが、『1883』のコマンチ族のサム。『イエローストーン』ではモニカの理学療法士として登場し、ちょっといい雰囲気になる先住民の男性マーティンを演じていました。
全然気付かなくてビックリです。これはもう、先住民の髪型と服装は変装に近いですね。
あと驚きなのが『イエローストーン』でホーストレーダーのトラビス役で出演していたのが、脚本&監督を務めるテイラー・シェリダン!すごいイケメンじゃないですか。
シェリダンは『1883』では実在したアメリカの牧場主、チャールズ・グッドナイト役で出演しています。
『1883』でジェームズの妹クレアを演じたドーン・オリヴィエリは、『イエローストーン』シーズン5でダットン一家の敵となるサラ役で出演予定。
『1883』でジェームズとマーガレットを演じたトム・マグロウとフェイス・ヒルは『イエローストーン』シーズン4のフラッシュバックシーンで登場するそうです。
シーズン2の製作は?
パラマウントは『1883』シーズン2の製作を公式に発表しており、ダットン家の先祖の物語はまだまだ続きます。
シーズン2ではダットン家がモンタナで牧場経営を始めるまでの物語が描かれる予定で、オレゴンに移住した幌馬車隊の生き残りのメンバーがどうなるのかも描かれるようです。
新天地へ向かう危険な旅に出ることはありませんが、盗賊から牧場や家を守り、土地を共にするアメリカ先住民族と交流するなど、新たな試練に直面することになると思われます。
パラマウントは『イエローストーン』シーズン5の製作に加え、『6666』と『1922(アメリカでは12月に配信済み)』という2つのスピンオフ作品も製作中のため、『1883』シーズン2がリリースされるまでに時間がかかる可能性があります。
続々と登場している新たなスピンオフも、早く日本に上陸してほしいですね♪
『1883』のネット上での評判は?
「1883」S1観始めたが現代ドラマである「イエローストーン」とはかなり趣きが違う。もちろん、ルーツの話なので違って当然なのだが、キャストにカリズマを感じない。演出も細かい部分にツッコミどころが多い。
この時代の移民の話は意外に少ないので、チミノの「天国の門」を思い出した。 pic.twitter.com/n4QRMeuBA7
— 🇺🇦ナポリーノ・ナポリーニ (@napolino_napoli) March 3, 2023
『1883』完走。まだ3月だけど、今年のドラマベストに入るかも。テイラー・シェリダンによるアメリカ開拓史。劇場で見たくなるような壮大で美しい映像と、詩情あふれる語り口。サム・エリオットがとても素晴らしかった。エルサとのシーン、良かったな pic.twitter.com/FEktyCHWyH
— knut_8 (@knut_8) March 12, 2023
『1883』まとめ
『イエローストーン』とは全く違うテイストですが、見応えのある硬派な西部劇でおもしろかったです。
ダットン家がモンタナに根を下ろすまでの壮絶なドラマは見応えたっぷりで、ぜひ本家とセットで視聴するのをおすすめします。
重厚な西部劇が好きな方にもぴったりのドラマで、U-NEXTに加入されている方はぜひチェックしてみてください♪
『イエローストーン』シーズン1~3のキャスト&レビューはこちらをチェック↓