『アラスカ・デイリー』NYの敏腕ジャーナリストが、アラスカで先住民女性殺害事件を追う!

出典元:https://www.disneyplus.com/

ニューヨークの大手新聞社で活躍していたジャーナリストが、アラスカで先住民女性殺害事件を追うサスペンス・ミステリー。先住民の抱える問題に焦点を当て、見応えのあるクライム・サスペンスに仕上がっています。本作のキャスト、あらすじ、感想、評価、見どころなどを、ネタバレなしでレビュー!Disney+で配信中。



『アラスカ・デイリー』概要

製作・配給:ABC製作、Disney+配給(日本)
配信日:2023年1月14日
ジャンル:サスペンス、ミステリー、犯罪捜査、ヒューマン・ドラマ
製作国:アメリカ
話数:全11話、1話約45分
日本語吹き替え:なし

『アラスカ・デイリー』あらすじ

ニューヨークのザ・ヴァンガード社の記者アイリーン・フィッツジェラルドはレイモンド将軍に関する記事のことで揉めて、会社を辞めてしまう。

かつての上司だったスタンリーから連絡があり、アラスカの新聞社デイリー・アラスカンで働かないかと誘われる。

アラスカでは先住民女性の失踪や未解決殺人事件が多く、アイリーンはグロリア・ナンマック殺害事件を担当することになる。

アラスカでの生活と仕事のテンポに最初は戸惑い、独自のやり方で調査を進めるアイリーンは新聞社の同僚たちと対立することも多い。

次第にチームワークができていき、コンビを組むロズとも理解し合うようになる。グロリア殺人事件の調査を進めるにつれ、地元警察のずさんさや先住民族に対する差別が表面化していく。

『アラスカ・デイリー』感想&評価

ROTTEN TOMATOES:批評家スコア74% 視聴者スコア86%
IMDb:7.6(10点中)
おすすめ度:★★★☆☆
ストーリー:★★★★☆
エンタメ性:★★★☆☆
感動:★★☆☆☆

アラスカで起こる先住民女性達の殺人事件について描く、見応えのあるドラマです。

大都会ニューヨークの大手新聞社で働いていたアイリーンが、アラスカの新聞社で働くことになる都落ち物語なのですが、そこでいろいろとアイリーンが学び成長していく過程がおもしろい。

先住民女性の殺人事件を追うクライムドラマと、新聞社のスタッフの人間模様、アイリーンの成長を描くヒューマン・ドラマのおもしろさを兼ね備えています。

残念だったのがストーリー自体はよくできているのにどこか歯切れが悪く、緊張感が足りない印象だったこと。少々間延びした感じがして、スリルと緊張感が足りず盛り上がりに欠ける気がしました。

本作はABC製作なのですが、地上波ドラマは配信サービス製作のドラマと比べると、なぜか野暮ったい印象になりがちな気がします。

演出にもう少し工夫が欲しかった気がしますが、最後まで退屈せずに楽しめるしストーリー自体は上質でよくできていたと思います。

アクションやスリリングな展開は少なめで多少物足りなさは感じるものの、犯罪捜査ドラマやヒューマン・ドラマが好きな方におすすめです。


『アラスカ・デイリー』キャスト

アイリーン・フィッツジェラルド(ヒラリー・スワンク)

ニューヨークのザ・ヴァンガード社を辞めて、アラスカで新聞記者として再スタートする。単独行動が好きで独自のやり方で調査を進めるため、最初は周りから反発を買ってしまう。

スタンリー・コーニック(ジェフ・ペリー)

アイリーンのかつての上司で、アイリーンをデイリー・アラスカン社に誘う。冷静な判断ができる人格者で、部下からの信頼も厚い。

ロズ(グレイス・ドーヴ)

先住民出身の新聞記者。アイリーンとコンビを組むことになるが、仕事のやり方でことごとくぶつかってしまう。

アーロン・プリチャード(シェーン・マクレー)

デイリー・アラスカンのオーナー。父親から会社を受け継ぎ、何とか新聞社を持続させるため取材の予算面に厳しい人物。

ジェイミー(ジョー・ティペット)

アラスカで働く小型機のパイロットで、詩人でもあり詩集を発表している。

ゲイブリエル(パブロ・カステルブランコ)

新聞社で働く助手でアイリーンの世話を担当する。初めての記事を担当し、アイリーンにアドバイスを求める。

ヨナ・キム(エイミー・パーク)

デイリー・アラスカンの新聞記者。オースティンと仲が良く、同僚から関係について噂されてしまう。

オースティン(クレイグ・フランク)

デイリー・アラスカンの新聞記者。ヨナに好意を寄せているが、弁護士の元妻との間に息子がいる。

 

『アラスカ・デイリー』見どころ・解説・考察

先住民女性殺人事件


アイリーンがアラスカに来て担当する事件は、2年前に起きたグロリア・ナンマックの殺人事件。事件から2年経っても未解決のままで放置されており、アイリーンが調査を進めるうちに先住民への差別が表面化していきます。

先住民女性が殺害された未解決事件はグロリアだけではなく、多くの先住民女性の殺人事件や失踪事件が放置されたままで、先住民だからと捜査の対象にされずまともに捜査されない現状が浮き彫りに…。

DNA検査など費用の高い捜査は予算の関係でめったに行われず、広大なアラスカという土地を捜査するのに予想以上の費用が掛かるなど、アラスカならではの問題が描かれます。

未だに色濃く残る先住民への差別を知ると悲しい気持ちになりますが、デイリー・アラスカン社のメンバーたちはその差別を新聞という土俵で訴え、声をあげていくところが素晴らしい!

本来ならば警察が捜査する事件を、記者のアイリーンたちの取材によって真相が明らかになるのは何とも皮肉…。

アラスカの警察や自治体の組織としての甘さや、先住民差別といった社会問題にも鋭く切り込んで見応えたっぷりです。

アラスカという土地

アラスカはアメリカ合衆国の一部ですが、本土と離れており先住民が多く独特の文化が残っているのが特徴です。日本でいえば本土と沖縄では方言、食べ物、伝統、文化が異なるのと似たような感じなのかもしれません。

ドラマにも登場しますが、先住民だけでなく先住民以外のアラスカ住民(白人のアメリカ人など)も、本土の人と自分達を分けて考えている兆候があるようです。

アラスカの歴史や先住民についてなど、あまり知る機会のないアラスカについていろいろと分かるのがおもしろい。

アラスカで起きる殺人事件だけでなく、アラスカの土地開発問題や新聞社同士の競い合いなど、アラスカを舞台に起きるさまざまな出来事をぎゅっと凝縮して描いています。


アイリーンの成長

アイリーンが働くことになるデイリー・アラスカン社は、モールの一角にオフィスを備える小さな新聞社。

アイリーンがかつて働いていたニューヨークの大手新聞社とは大違いで、扱う記事も地元のお祭りやレストランの廃業など小さなものが多いのが特徴です。

最初は今までとの違いやアラスカの仕事のペースに戸惑うアイリーンですが、小さな事件でも大きな意味合いを持つことを実感するなど大切なことを学んでいきます。

群れを成すのが嫌いで単独行動が好きなアイリーンは、コミュニティの結びつきが強いアラスカ流の密な関係に慣れず最初は戸惑うことに…。

新聞社のメンバーたちと仕事をするうちに次第に打ち解け、理解し合いリスペクトし合う関係を築いていきます。アイリーンがアラスカで人間的に成長していく過程も見どころのひとつです。

新聞社の仲間たち


アイリーンが働くことになるデイリー・アラスカン社のメンバーは、みんないい人ばかり。

あまり癖がなく人当たりのいい同僚が多いのが特徴ですが、アイリーンと相棒を組むことになるロズは負けん気が強いためアイリーンと対立することが多い。

似ている者同士だからこそソリが合わないことがある半面、自分と似ている部分が多い分より理解できる面もあります。

新人記者のゲイブリエルが有名なジャーナリストのアイリーンから学ぼうとアドバイスを求め、成長していく過程など新聞社のメンバーたちがお互いに影響を与えていく姿に注目です。

メンバーをまとめるボスのスタンリーが素晴らしい人で、こんな上司が欲しい!と思ってしまうこと間違いなし。

『アラスカ・デイリー』のネット上での評判は?

『アラスカ・デイリー』まとめ

アラスカという独特の土地で起こる犯罪捜査が見応えがあり、トータル的になかなかよくできているドラマだと思います。

クライム・サスペンスやヒューマン・ドラマが好きな方におすすめで、Disney+に加入されている方はぜひチェックしてみてください♪

 

 

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