『バンシー』シーズン2 保安官と犯罪者の二つの顔を持つ男を描いた傑作アクション・ドラマ

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保安官に成りすました犯罪者がバンシーという町で引き起こす事件を描いた、アントニー・スター主演のアクション・ドラマ。壮絶なバイオレンスとアクションが凄まじい、見応えのあるドラマに仕上がっています。シーズン2のあらすじ・キャスト・感想・見どころなどを、ネタバレあり&なしで紹介♪



『バンシー』シーズン2概要

製作・配給:CINEMAX 日本ではU-NEXT で配信
ジャンル:犯罪、アクション、ヒューマン・ドラマ
製作国:アメリカ
脚本・監督・製作:ジョナサン・トロッパー
話数:全10話、1話約45分
日本語吹き替え:なし

『バンシー』シーズン2あらすじ(ネタバレなし)

ラビットを追うFBIのラシーン捜査官がバンシーに現れ、保安官事務所を連邦管理下に置く。

フッド、キャリー、シュガー、ジョブはキナホ族のカジノの現金輸送車を襲い現金を強奪し、アレックスはプロクターの仕業だと勘違いする。

アーミッシュの村でキナホ族の少女が殺害される事件が起き、キナホ族とアーミッシュが対立していく。フッドの元へジェイソンと名乗る青年が現れるが、フッドが一番会いたくない相手だった…。

アレックスとプロクターの確執が大きくなるなか、フッドはプロクターを逮捕しようと彼のビジネスを次々と摘発していく。

ラビットの居場所を掴んだジョブは、単独でニューヨークへ乗り込む。

シーズン1のレビューはこちらをチェック↓

『バンシー』シーズン2感想&評価(ネタバレなし)

ROTTEN TOMATOES:批評家スコア90% 視聴者スコア91%
IMDb:8.4(10点中)
おすすめ度:★★★★★
ストーリー:★★★★★
エンタメ性:★★★★☆
感動:★★★☆☆

シーズン2は全4シーズンのなかで、一番おもしろい傑作シーズンでした。

フッド、ジョブ、シュガー、キャリーの4人の結束がさらに強くなり、保安官事務所のブロックやショバーンもキャラ立ちして存在感を増し、キャラクターがみんなとっても魅力的。

偽保安官のフッドの正体を知らないフッドやショバーンが、フッドの行動力と決断力に感化されていく過程もおもしろい。

保安官事務所、プロクター、先住民のアレックスの対立と駆け引きや、キナホ族とアーミッシュの対立など、スリリングな展開のオンパレードで観だしたら止まらないほどのおもしろさです。

キャラクターそれぞれに焦点を当てたストーリーが本当に素晴らしく、本ドラマは脚本が抜群に上手い!グロさマックスのバイオレンスとアクションにもさらに磨きがかかり、その壮絶さに絶句してしまうほど。

グロいのが苦手な方は閲覧注意ですが、壮絶な男臭いドラマはこれくらいやらないとその魅力が十分に発揮されないというもの。

ダークかつディープな危険な香りに満ちたドラマが好きな方におすすめで、超アブない世界観にハマってしまうこと間違いなし。ブレイキング・バッド系のドラマが好きな方におすすめです!


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『バンシー』シーズン2キャスト

ルーカス・フッド(アントニー・スター)

刑務所に15年間服役し、バンシーを訪れ保安官のルーカス・フッドになりすます。喧嘩っ早いが腕っぷしが強く、物事に筋を通す性格。

キャリー・ホープウェル(イワナ・ミルセヴィッチ)

バンシーの町の地方検事、ゴードン・ホープウェルの妻。フッドが町に来たことで、さまざまなトラブルに巻き込まれる。

カイ・プロクター(ウルリク・トムセン)

バンシーの町を仕切る犯罪組織のボス。表面では精肉業を営んでいるが、裏家業を取り仕切り先住民のカジノ建設にも口を出している。

シュガー・ベイツ(フランキー・フェイソン)

バンシーの町にあるバーの経営者。元ボクサーの犯罪者で、フッドの面倒を見てくれる親切な老人。

ジョブ(フーン・リー)

フッドの元犯罪者仲間でITに強い。バンシーに滞在し、フッドの強盗計画を手伝う。

ゴードン・ホープウェル(ラス・ブラックウェル)

アナの夫で地方検事。フッドが町に来て以来、妻の様子がおかしいことに気付く。

ミスター・ラビット(ベン・クロス)

ウクライナのギャングのボス。フッドに昔痛い目に合わされたことがあり、執拗に追いかける。

レベッカ・ボーマン(リリ・シモンズ)

アーミッシュのコミュニティで暮らす少女。厳格なコミュニティを追い出され、叔父のプロクターの家で暮らすようになる。

ブロック・ロータス(マット・セルヴィット)

保安官補佐。フッドの素性を疑いつつも、フッドの行動力と決断力に従うよき部下。

ショバーン(トリエスト・ケリー・デュン)

保安官補佐。最初はフッドの無鉄砲さに戸惑うが、悪を恐れない行動力に感化されていく。

アレックス・ロングシャドー(アンソニー・ルイヴィヴァー)

キナホ族の首長の息子。先住民が手掛けるホテル建設を取り仕切っている。

 

『バンシー』シーズン2全あらすじ・ラスト結末(ネタバレあり)

ラビットがまだ生きていると確信しているキャリーはラビットを探し出そうと躍起になるが、夫のゴードンはキャリーがギャングの父親を持つことから子供達を会わせないよう遠ざける。シュガーとフッドは本物のルーカス・フッドの遺体を遺体安置所から盗み出し、再び埋める。フッドとキャリーはラビットを追うFBIのラシーン捜査官に質問をされ、保安官事務所は連邦管理下に置かれてしまう。

フッド、キャリー、シュガー、ジョブはキナホ族のカジノの現金輸送車を襲い現金を強奪するが、アレックスの妹ノラに襲撃されて邪魔される。フッド達が襲った現金輸送車襲撃事件を、当人のフッドが捜査を担当することになる。アレックスは現金輸送車襲撃はプロクターの仕業と思い、レベッカを誘拐しプロクターとの間の確執が大きくなっていく。

アーミッシュの村でキナホ族の少女が殺害される事件が起き、フッド達が捜査する。キナホ族のグループ、レッドボーンのリーダーのチェイトンの弟の関与が疑われ、フッド達が先住民居住区へ話を聞きに行くがチェイトン達と大乱闘になってしまう。キャリーは工場襲撃の罪で起訴され30日間刑務所に収監され、本物のルーカス・フッドの息子ジェイソンがバンシーに現れフッドは窮地に陥る。ジェイソンは追われる身で、逃げるのに協力する代わりに自分のことは口外するなと約束させる。

フッド達は先住民の少女を殺したのが、アーミッシュの学校の先生だと突き止め、チェイトンは輸送中に逃走してしまう。フッドは出所したキャリーを迎えに行き、二人の夢だった家へ行き一晩を過ごすが、そこへラシーン捜査官が現れる。ラシーンはフッドが関わったダイアモンド襲撃事件の取り調べで、フッドを見ていて覚えていた。家にラビットの刺客が現れラシーンは殺害され、家は燃えてしまう。ジェイソンを追ってきた組織がバンシーに現れるが、フッドが対処しジェイソンはジョブから新しい身分証をもらい逃げる準備が整う。

出発の前の日ジェイソンはレベッカと関係を持つが、それを知ったプロクターに殺されてしまう。フッドはジェイソンがプロクターに殺されたと確信し、プロクターを倒そうと決める。フッドはプロクターの犯罪を次々に摘発していき、アレックスは首長の座を狙うジェイソンの票を奪うためプロクターと手を組む。保安官補佐のエメットの妻がネオナチのグループに襲われ、エメットは復讐のため捕らえたネオナチに制裁を加える。

ジョブはラビットの居場所を見つけ一人で乗り込むが、多勢に無勢で逃げ出したところを車にはねられてしまう。ジョブは市内の病院に運ばれ、連絡を受けたフッドはジョブを助けにキャリーと共にニューヨークへ行く。フッドはジョブを病院から助け出し、昔なじみのファット・ラウの元で武器を調達する。ケガをしているジョブをホテルに残し、フッドとキャリーはラビットのいる教会へ向かう。

ラビットの手下と銃撃戦になり、危ういところへジョブとファット・ラウが現れラビットは自ら命を絶ち絶命する。ジョブはニューヨークへ残り、キャリーはゴードンの元へ戻り、フッドはショバーンに会いに行く。エメットと妻はネオナチのメンバーに殺害され、プロクターは証拠不十分で釈放される。


『バンシー』シーズン2見どころ・解説・考察(ネタバレあり)

町の犯罪を取り締まる犯罪者

出典元:https://www.amazon.com/

フッドは保安官のルーカス・フッドに成りすまして、バンシーの町で起こる犯罪を取り締まります。

犯罪者が犯罪を取り締まるという矛盾がおもしろく、保安官の仕事をしていても裏で強盗を働き昔の稼業から足を洗えない危なさがフッドの魅力でもあります。

フッドは先住民経営のカジノの現金輸送車を襲い、自分がその事件の捜査に当たるという矛盾が何ともすごい(笑)。

捜査の過程で強盗に必要な情報を仕入れるなど、フッドにとって保安官と犯罪者のニ足のわらじはおいしいことだらけです。

保安官としてのフッドは手順が違おうとおかまいなしで、法で裁く前に自分が悪い奴を裁いていく諸突猛進の行動力を見せていきます。

そんなフッドを見て、部下のブロック、ショバーン、エメットが感化されまくり、キャラ立ちしていく過程がおもしろい。

フッドの仲間たち

出典元:https://www.youtube.com/

シーズン1ではまとまりのなかったフッド、シュガー、ジョブ、キャリーの強盗メンバーが、シーズン2で結束力を見せていきます。

初対面だったシュガーとジョブは、最初はあんたのこと嫌いと言い合う仲でしたが、最後にはいないと寂しい…と言わせる間柄に進展(笑)。

いつもお互いディスり合いながらも、きちんと認め合う関係になっていくのが何とも微笑ましい。他の人が入り込めないような同志の絆を、4人が築いていく過程が見どころのひとつです。

名無しのフッド、黒人のシュガー、ゲイのアジア人のジョブ、ウクライナ人のキャリーという、異色で多様性に富んだキャラ設定が10年前の作品とは思えず驚きを隠せません。

強い女達

出典元:https://entertainment-focus.com/

『バンシー』の魅力のひとつは、登場人物の女性達がみんな強いこと。フッドの仲間のキャリーはいつでも戦えるようにトレーニングを積んで、大男相手に立ち回る腕っぷしの強さが本当にかっこいい。

フッドの部下のショバーンは元DV夫がバンシーに再びやって来たことから、二度と同じ目に合わないようにフルボッコにして対抗します。

プロクターの姪のレベッカは、アーミッシュの村を出て叔父の元で裏家業を学び右腕として才能を発揮していくことに。男にたずなを握らせない、自分が自らリードしていく強い女達が最高にクールです。

キナホ族VSアーミッシュ

本ドラマはキナホ族やアーミッシュといった、アメリカで迫害されたり異端とされている人達を描く、多様性に満ちた物語が魅力です。

シーズン2ではアーミッシュの村でキナホ族の少女が殺害されたことから、両コミュニティが対立していく図式が出来上がります。

自分たちの伝統、宗教、文化を大切にする者同士が対立するという、ユニークなストーリー展開がおもしろい。

シーズン後半ではネオナチまで登場し、さまざまな思想や宗教を持つグループの間で起こる軋轢を、緻密なストーリーで描いています。


『バンシー』のネット上での評判は?

『バンシー』シーズン2まとめ

シーズン2は全4シーズンのなかでも、ストーリー性・キャラ設定・物語の構成と全てが素晴らしい傑作シーズンでした。

息もつかせぬストーリーを壮絶なバイオレンスとアクションで描いていて、これ以上のスリルはないというほど素晴らしい仕上がりです。

グロいシーンが本当に多いのでバイオレンスが苦手な方は要注意ですが、それを差し引いても観る価値のあるめちゃくちゃおもしろいドラマに仕上がっています。

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