アメリカの高校最大のイベント“プロム”をめぐる恋の騒動を描いた、胸キュンいっぱいのおすすめ青春映画。80年代の青春映画のオマージュがいっぱいで、アメリカ青春映画に夢中になったおばちゃん世代も絶対楽しめます♪本作のあらすじ・キャスト・感想などを、ネタバレあり&なしで早速チェック!Disney+で配信中。
『プロムの約束』概要
配信日2023年7月28日
ジャンル:青春、コメディ、恋愛
製作国:アメリカ
話数:98分
日本語吹き替え:なし
『プロムの約束』あらすじ(ネタバレなし)
マンディはハーバード大学入学を目指して猛勉強してきたが、結果は補欠。周りの生徒たちはプロムのことで頭がいっぱいで、趣向を凝らしたプロムポーズ(プロムを申し込むこと)で盛り上がっている。
学校のカウンセラーに補欠から合格するには誰かの推薦状が必要と言われ、マンディは学校のバスケットボール部の人気者グレアムに目を付ける。
グレアムの父親は議員でハーバード大学の卒業生のため、グレアムに近づいてうまく取り込めば父親から推薦状がもらえるかもしれないと考える。
マンディは勉強が苦手なグレアムの家庭教師になるが、親友のベンとの間がぎくしゃくし出してしまう…。
『プロムの約束』感想&評価(ネタバレなし)
IMDb:6.4(10点中)
おすすめ度:★★★★☆
ストーリー:★★★★☆
エンタメ性:★★★★☆
感動:★★★☆☆
予想以上におもしろくてすごく楽しめました!アメリカの青春映画の王道を行くストーリーですが、80年代の青春映画のオマージュがたくさん登場したり、派手なプロムポーズが登場したりとエンタメ性たっぷりでとってもおもしろい♪
今はこんな派手なプロムポーズをするのかと驚いて、アメリカの高校生は大変だなと思ったり(笑)。
筆者は80年代のアメリカ青春映画にハマった世代なので、『プリティ・イン・ピンク』『セイ・エニシング』『卒業白書』といった青春映画のオマージュに感激!
特にプロムのシーンは、『プリティ・イン・ピンク』のアンディ&ダッキーを彷彿させて思いっきり胸キュンしてしまいました。
優等生と人気スポーツ選手が近づいて…という王道系なのですが、マンディとベンの友情がすごく素敵だったし、ナード系男子と女子が自分の居場所を学校で作っていく過程は爽快です。
若い世代だけでなくおばちゃん世代も楽しめる青春映画で、中学生や高校生のお子さんと一緒に観るのもきっと楽しいと思います。アメリカ青春映画が好きな方に超おすすめです!
『プロムの約束』キャスト
マンディ・ヤン(ペイトン・エリザベス・リー)
ハーバード大学入学を目指す優等生。ハーバードの入学が補欠となり、推薦状のためにグレアムに近づくが、彼の新たな一面を知り惹かれていく。
ベン・プランケット(マイロ・マンハイム)
マンディの親友。スポーツやパーティーに興味がなく、いつもマンディと一緒に週末を過ごしている。チアリーダーのラトーヤのことが好き。
グレアム・ランシング(ブレイク・ドレイパー)
バスケットボール部のスター選手で学校の人気者。勉強が苦手でマンディに教えてもらうようになり、親しくなっていく。
ラトーヤ・レイノルズ(モニーク・グリーン)
学校のチアリーダーで人気女子グループに属している。見た目によらずパーティーなどが苦手で、ベンと意気投合する。
ゼノビア(アリカ・ヒンメル)
マンディとベンの友人。
チャールズ(ジェイソン・サカキ)
マンディとベンの友人。
チェン(マーガレット・チョー)
学校のカウンセラー。マンディにハーバード大学に合格するためには、推薦状をもらうようにとアドバイスする。
『プロムの約束』全あらすじ・ラスト結末(ネタバレあり)
この投稿をInstagramで見る
マンディはハーバード大学入学を目指して猛勉強してきたが、結果は補欠。周りの生徒たちはプロムのことで頭がいっぱいで、趣向を凝らしたプロムポーズで盛り上がっている。学校のカウンセラーのチェン先生に合格するには推薦状が必要と言われ、マンディは学校のバスケットボール部の人気者グレアムに目を付ける。グレアムの父親は議員でハーバード大学の卒業生のため、グレアムに近づいてうまく取り込めば父親から推薦状がもらえるかもしれないと考える。学校のプロムのテーマが「80年代」に決まり、恋人のいないマンディとベンは一緒にプロムへ行こうと約束する。
マンディはグレアムに近づくためハウスパーティーへ行くが、ベンの悪口を言っているのを聞かれてしまう。学校の課外授業でマンディはグレアムに誤り、勉強に苦戦しているグレアムに家庭教師になることを申し出る。ベンはチアリーダーのラトーヤのことが好きで、プロムのチケットを買うとき販売係のラトーヤと話し、彼女が自分の名前を覚えていたことに感激する。グレアムとマンディは勉強中にいろいろな話をするようになり、お互い惹かれていく。マンディがグレアムの家庭教師をした日、夕食に招かれベンとの約束をドタキャンしてしまう。
ベンは映画館でラトーヤと遭遇し、チケットが一枚余っているから一緒に観ないかと誘い楽しい時間を過ごす。マンディはグレアムの父のパーティーに出席することになり、ベンは自分の誕生日にラトーヤをディナーに誘いOKをもらう。パーティーでマンディはグレアムの兄弟が、グレアムがマンディをパーティーに連れてきたのは父を感心させるためで、実はリヴと付き合っていると話しているのを聞いてショックを受ける。ベンはラトーヤと食事中にマンディから電話がかかってきて、ラトーヤを置いてマンディを迎えに行く。
マンディは学校でグレアムからプロムポーズをされて驚くが、リヴはプロムポーズを手伝うために協力していただけだったことが分かる。マンディはプロムポーズにイエスと返事をし、ベンはラトーヤからプロムに誘われるが、マンディと一緒に行くと言って怒らせてしまう。マンディがグレアムとプロムに行くと聞いてベンは怒る。二人が言い争っている動画がSNSで拡散し、マンディがグレアムに近づいたのは推薦状のためだったことがバレてしまう。
グレアムはマンディのしたことを許してくれなかったが、父親から預かった推薦状を渡してくれた。マンディは自分のやったことを反省しベンにプロムポーズをして、二人でプロムに行くことになり、マンディは推薦状をグレアムに返す。プロムの日、プロムクイーンにラトーヤが選ばれ、ベンがプロムキングに選ばれる。マンディがチェン先生に頼んでベンがプロムキングになれるように裏から手をまわしていた。ステージでベンは自分の気持ちをスピーチして、ラトーヤにキスする。
チェン先生が推薦状を書いて送ってくれたおかげでマンディはハーバードに合格し、卒業生総代を務めスピーチでグレアムに感謝の気持ちを述べる。卒業式の後マンディとグレアムは話をして、グレアムは父親の希望のテキサス大学へ行くと言う。マンディは大学へ進み友人とレストランにいるとき、グレアムが居て驚く。グレアムは父親の希望ではなく自分のやりたいことを選択し、ボストンにある非営利団体でバスケットボールを教えていると話す。二人は抱き合ってキスをする。
『プロムの約束』見どころ・解説・考察(ネタバレあり)
80年代の青春映画のオマージュがいっぱい♪
『プロムの約束』は、80年代の青春映画のオマージュがたくさん登場するのがおもしろい!映画内でオマージュされているのが『プリティ・イン・ピンク』『ブレックファスト・クラブ』『セイ・エニシング』『卒業白書』など、アメリカの青春映画を代表するものばかり。
特にグレアムがマンディにプロムポーズするテーマがトム・クルーズ主演の『卒業白書』で、トムがサングラス・白シャツ・下着パンツで踊るシーンはあまりにも有名。グレアムはそのままそっくりそのシーンを丸パクリしています。
ある生徒が大きなラジカセを上に掲げてプロムポーズしますが、これは『セイ・エニシング』の有名なシーン。アメリカの青春映画の傑作シーンとして、他のドラマや映画によくオマージュされる名シーンです。
学校のプロムのテーマが「80年代」で、マンディとベンは80年代のスーツとドレスで出席するも、周りのみんなは普通のタキシードにドレス姿で周りから浮きまくっていて笑いを誘いました。
ベンが着ているスーツは、『プリティ・イン・ピンク』のプロム・シーンで、ジョン・クライヤー演じるダッキーのスーツによく似ています。
マンディのピンクのドレスは『プリティ・イン・ピンク』のモリー・リングウォルドのドレスより、かなりポップなデザインになっています。
周りから浮いてしまったものの、「80年代」のテーマにぴったりの二人のスーツ&ドレスが最高♪
マンディが80年代の青春映画がいかに性差別的かを論じるシーンがあり、現在は人種やLGBTQを配慮した多様性のある内容へと変わり、昔と現代の青春映画がいかに変わったか改めて考えさせられます。
マンディとベンの友情
マンディとベンの恋愛を描いた胸キュンな恋愛模様が描かれますが、もうひとつの見どころはマンディとベンの友情です。
彼氏彼女のいない二人が一緒にプロムに行く約束をしますが、そこからマンディはグレアムと、ベンはラトーヤといい雰囲気になり二人の「プロムの約束」が破られてしまうことに。
それでもしっかりと二人は関係を修復して、無事一緒にプロムに出席。恋愛関係にならないプラトニックな二人の友情がとってもよくて、恋愛感情が男女の友情を邪魔する展開は描かれません。
それでも仲良しの友だちに恋人ができて寂しい思いをして、焼きもちを焼く気持ちは一緒。『プリティ・イン・ピンク』ではダッキーがアンディに恋していましたが、しっかりと二人はプラトニックな友情を貫くところがよかったです。
本作は明らかに『プリティ・イン・ピンク』を意識した作りになっていますが、男女の清い友情もしっかりシンクロしています♪
プロムポーズって?いつから始まった⁉
『プロムの約束』では様々なプロムポーズが登場しますが、そもそもプロムポーズとは何なのか?プロムポーズはプロムに一緒に行こうと誘うことを「プロム」と「プロポーズ」をかけ合わせた言葉で、英語ではPromposalと言います。
80~90年代のアメリカ青春映画ではプロムポーズは一切登場しないため、プロムポーズが普及したのは2000年代に入ってからと思われます。一体いつから始まったのか気になったので、海外サイトをチェックしてみました!
史上初のプロム・プロポーズがいつ行われたかは断定できないものの、この言葉を最初に使った新聞記事は2001年のダラス・モーニング・ニュースだったようです。
同紙は子供たちが意中の相手を拡声器でプロムに誘い、『ウェディング・シンガー』のアダム・サンドラーの歌の歌詞を書き換えて歌っていたと記しています。
2002〜2005年にプロポーズが主流になったと言われ、2005年にティーン向けリアリティ番組『ラグナ・ビーチ』では、プロムポーズのエピソードが放映されました。数年後このエピソードに触発され、プロムの誘いを大げさに表現するようになったとのこと。
2007〜2011年にプロムポーズが流行し、Facebook、Twitter、Tumblr、Youtubeでプロムポーズが拡散していき、 プロポーズが流行し定番となっていったようです。
さまざまな趣向を凝らしたプロムポーズは見ていて楽しいけれど、考える方は大変だし、プロムポーズの仕方によっては落胆する人も出てきそうで、アメリカの高校生は大変ですね(笑)。
『プロムの約束』のネット上での評判は?
「プロムの約束」鑑賞。
優等生な主人公は志望校の推薦状を手にするため、学校一の人気者に近づく計画をたてる。
男女の友情、学業と娯楽のバランス、他者に触れ変化すること、ラブコメを描く上で文脈としてとても丁寧で多彩なアプローチを見せてくれた良い作品だった。 pic.twitter.com/8vBv2LlFgg— たっツん (@kuderenyat) July 28, 2023
ディズニー+、ペイトン・エリザベス・リー(ドギー・カメアロハ)マイロ・マンハイム(ゾンビーズ)共演『プロムの約束』
80’sをパロディにしつつもちゃんとその精神を引き継ぐ青春キューティー映画の傑作!ディズニー+はこういう作品をもっと出すべき!#キューティー映画感想
— キューティー映画 cuemovie (@cuemovie) July 29, 2023
『プロムの約束』まとめ
正直そんなに期待せず視聴したのですが、すごくおもしろくて何だか感激してしまいました。やっぱり自分の年代的に、昔のアメリカ青春映画のオマージュがたくさんあったのがよかったです。
作品自体も青春映画の王道ながら、最後まで飽きさせないテンポのよさとおもしろいストーリーで視聴者を楽しませてくれます。
ティーンや若い世代の方はもちろん、おばちゃん世代やかつてのアメリカ青春映画にハマった方は絶対楽しめると思います。Disney+に加入されている方は、ぜひチェックしてみてください♪