Netflixドラマ『マスクガール』ライブ配信がきっかけで人生を狂わす女性の運命、壮絶なストーリーがすごい!

出典元:https://www.allkpop.com/

マスクをかぶりライブ配信するマスクガールとして人気者となるも、人生を狂わせていく女性の壮絶な物語。ユニークなストーリーとエンタメ性のある仕上がりで、イッキ見してしまうおもしろさ!本作のあらすじ・キャスト・感想などを、ネタバレあり&なしで早速チェック♪



『マスクガール』概要

製作・配給:Netflix
配信日:2023年8月18日
ジャンル:犯罪、サスペンス、ヒューマンドラマ
製作国:韓国
原作・制作:キム・ヨンフン
話数:全7話、1話約55分
日本語吹き替え:あり

『マスクガール』あらすじ(ネタバレなし)

キム・モミは人から注目されることが好きで、小さい頃は歌手になりたかったが母親に不細工だと言われ夢を諦めていた。

モミはマスクをかぶり歌や踊りをライブ配信するマスクガールとして、ネットで注目を集めていく。モミは会社のチーム長のことを好きになるが、モミの気持ちは報われない。

同じ会社の課長のチェ・オナムは、ある偶然からモミがマスクガールなのではと確信する。ライブ配信がきっかけで、モミの人生は思いがけない方向へいってしまう…。

『マスクガール』感想&評価(ネタバレなし)

ROTTEN TOMATOES:批評家スコア% 視聴者スコア%
IMDb:7.3(10点中)
おすすめ度:★★★★★
ストーリー:★★★★★
エンタメ性:★★★★☆
感動:★★★☆☆

めちゃくちゃおもしろくてイッキ見してしまい、筆者的にはものすごい高得点で絶賛!普段韓国ドラマや国内ドラマはほとんど観ないのですが、『マスクガール』は欧米でも通用する、クオリティの高いエンタメ作品に仕上がっていると感じました。

ストーリーがユニークで、各話で異なる登場人物の視点から描かれる構成もおもしろい。アッと驚く展開が全編に散りばめられていて、最後まで飽きることなく視聴者を引っ張っていきます。

正直胸くそ悪くなる系のストーリーなのですが、人間のどす黒い部分を炙り出していく物語とあらゆる人の復讐劇が絡む緻密な脚本が本当に素晴らしかったです。

個人的にはドラマや映画は、いかに視聴者を驚かせるかということに掛かっていると思います。予測できる展開やステレオタイプの物語はつまらないわけで、『マスクガール』は常に驚きと予測不可能な展開に溢れていて視聴者を飽きさせません。

主人公のキム・モミのキャラの掘り下げもすごくよくできていたし、痛烈なルッキズム(外見重視主義)を描いた見応えのあるエンタメ作に仕上がっています。

普段韓国ドラマを観ないという、欧米海外ドラマ・ウォッチャーの方にもぜひ観てほしいおすすめドラマです。


『マスクガール』キャスト

キム・モミ(イ・ハンビョル)

注目されることが大好きな会社のOLで、顔にコンプレックスを持っている。マスクをかぶって歌と踊りをライブ配信する、マスクガールとして人気を獲得していく。

チュ・オナム(アン・ジェホン)

モミの会社の課長。大人しい性格で子供の頃からいじめられていた。母子家庭で育ち、口うるさい母親から逃れるため遠くに引っ越す。

キム・ギョンジャ(ヨム・ヘラン)

オナムの母親。夫に浮気され、離婚後は一人息子を女手一つで苦労して育てた。オナムを気にかけるあまり、過保護で口うるさくなり疎まれてしまう。

キム・ミモ(シン・イェソ)

家庭の事情で転校ばかりしている少女。いつも一人でいて友達を作らないが、転校先でイェチュンと知り合い仲良くなる。

キム・イェチュン(キム・ミンソ)

転校してきたミモと仲良くなる。いつもいじめられ仲間外れにされていたが、ミモと仲良くなり学校生活が楽しくなっていく。

シン・ヨンヒ(ムン・スク)

モミの母。歌手になりたい娘を不細工だから無理だと言い、いつも蔑んで認めない。

キム・チュネ(ハン・ジェイ)

モミの友人。パラサイト彼氏に居座られ、家を出て行こうとする。

 

『マスクガール』全あらすじ・ラスト結末(ネタバレあり)

出典元:https://www.nonetflix.com.br/

キム・モミは人から注目されることが好きで、小さい頃は歌手になりたかったが母親に不細工だと言われ夢を諦めていた。モミはマスクをかぶり歌や踊りをライブ配信するマスクガールとして、ネットで注目を集めていく。モミは会社のチーム長のことを好きになるが、同僚のアルムとチーム長が浮気している現場を見てしまう。ショックを受けたモミは酔っ払い、ライブ配信中に全裸になりライブ配信を中止される。課長のチェ・オナムはモミのネイルの色と手のほくろが一致していることから、モミがマスクガールだと確信する。モミはチーム長のアルムの不倫を同僚たちにばらし、酔っぱらったチーム長を介抱するためモーテルへ連れて行き一夜を共にする。

モミはチャットでハンサム和尚という人物と知り合い、会う約束をするがモーテルへ連れて行かれ暴行されそうになる。押しのけた拍子に、ハンサム和尚が洗面台に頭をぶつけて死んでしまう。モミの後をつけていたオナムが、ハンサム和尚の遺体を処理するのを助ける。モミはその後会社を辞めてしまい、オナムが会いに行くとマスクをしており、モミが顔を整形したことを知る。モミはオナムを刺し殺してしまう。オナムの母親のキム・キョンジャはオナムをアパートに探しに行くが、冷蔵庫の中から切断された男性の遺体が発見される。

それはオナムが遺体処理したハンサム和尚の遺体だった。警察はモミの周辺を捜査し、オナムの遺体が山中で見つかる。キョンジャは息子の死に関わっているマスクガールを探し回り、キム・チュネという女性がマスクガールなのではと目星を付ける。チュネはクラブの人気従業員で、新入りのモミと仲良くなる。チュネはモミを探しに来たキョンジャに作り話をして騙すが、モミがクラブで働いていることがバレてしまう。モミはチーム長の子供を妊娠していることが分かり、産むことを決意する。チュネは働かずパラサイトのように寄生する恋人のプサンに嫌気がさし、家を出ようとするが見つかり暴行されてしまう。

モミが現れ二人でプサンを殺害し、車で遺体を湖に沈めようとしたところへキョンジャが現れる。チュネに騙されモミに息子を殺され、復讐心に燃えるキョンジャはチュネを射殺するがモミに頭を殴られてしまう。チュネは息を引き取り、モミは車に二人の遺体を乗せて湖に沈めた。2010年、モミは娘のミモを出産し母親に預け、2011年に自首してマスクガールの裁判が開かれ終身刑となる。2017年、ミモは小学生になったがマスクガールの娘という噂がついて回り、いつも仲間外れにされつらい思いをしていた。学校前のトッポッキのお店のおばあさんは、いつもミモに親切で本当の祖母のように慕っていた。

2023年、中学生になったミモは素行が悪く転向を繰り返していたが、転校先でイェチュンと親友になる。ミモはイェチュンに自分がマスクガールの娘だと告白し、その後その噂が学校で流れ始める。イェチュンがバラしたと思ったミモは激怒したが、イェチュンは何も話しておらず噂を流したのはトッポッキのおばあさんだった。おばあさんはオナムの母親で、湖に沈められたが生還し顔を整形して別人になりすまし、モミへの復讐のため娘のミモを狙っていた。

何も知らないミモは祖母と喧嘩して家出し、トッポッキのおばあさんの家に身を寄せ、実の祖母と孫のように暮らし始める。刑務所にいるモミは娘のミモを狙うという脅迫文を受け取り、脱獄しようと計画していた。モミは刑務所を牛耳るオンソクの孫が移植手術が必要と知り、ドナーになると申し出る。キョンジャはミモを地下に隔離して、殺害するところをビデオに録画しようとする。ミモの祖母とイェチュンもミモの居場所を見つけて向かうが、祖母がキョンジャに刺されてしまう。

イェチュンは地下にいるミモを見つけ、キョンジャは到着したモミと格闘する。祖母はキョンジャに刺殺され、ミモ、イェチュン、モミが外へ出たときキョンジャがライフルを持ち追いかけてきて、ミモを狙って撃つがモミがかばって撃たれて死ぬ。ミモは祖母と母親を一度に亡くしてしまうが、イェチュンの両親が後見人となってくれた。祖母の家でミモは古いビデオテープを見つけ、子供の頃ステージで歌う母親の姿を見て涙を流す。


『マスクガール』見どころ・解説・考察(ネタバレあり)

モミの人生

『マスクガール』はマスクをかぶってライブ配信するマスクガールのモミ(イ・ハンビョル)、整形後のモミ(ナナ)、刑務所に入るモミ(コ・ヒョンジョン)を3人の女優が演じています。

異なる女優が演じるモミのエピソードが、どれも壮絶ですごいのなんの!整形前のマスクガールは、顔に自信がなくコンプレックスだらけです。

その後整形して美しくなりますが、オナムを殺害した後の逃亡生活は過酷で幸福度は前より下に…。娘のミモを出産し自首して刑務所に入ったモミは、娘と一緒に居られない罪悪感に苛まれることになります。

どのモミも幸せとは程遠く、いつも空虚感を感じながら苦難な人生を歩むことに…。異なる女優が演じても、一貫して描かれるブレない「モミの壮絶な人生」が印象的です。

ユニークなストーリーと壮絶な復讐劇

普段韓国ドラマや国内ドラマはほとんど観ないのですが、『マスクガール』はそのおもしろさに思わずうなってしまいました!各話ごとに異なる登場人物の視点で描かれている、ユニークな構成がとにかく素晴らしい。

壮絶なバイオレンスとテンポのよいストーリーは、エンタメ性に溢れています。次々と死体が増えていくサスペンス展開がスリリングで、予測不可能なストーリーは驚きに満ちていて最後までぐいぐいと視聴者を引っ張っていきます。

オナムの母親の復讐劇を軸に、モミのチーム長への復讐、チュネのプサンへの復讐といった、女達の復讐劇がとにかく壮絶!

人間のどす黒い部分を炙り出す物語が見応えたっぷりで、ただの胸くそ悪い系で終わらないクオリティの高さです。ダークな世界観が自分の好みドストライクだったし、筆者が太鼓判を押すおもしろさで必見です。

物語の根底にあるもの

『マスクガール』は何が一番言いたかったのか?ただの殺人サスペンスではなく、根底には人間の奥深くでくすぶる問題を見事に抉り出しているように感じました。

個人的な考察ですが、まずモミがマスクをかぶってライブ配信するに至ったいきさつが一番の問題点です。モミがもし自分のルックスに自信があったら、果たしてマスクをかぶったでしょうか?多分答えはノーのはず。

子供の頃から注目されるのが好きなモミは、自分が美しいという自信があれば素顔で登場したのではないでしょうか。それをマスクで隠すのは、やはり母親から顔が不細工だと言われ続けたことが原因です。

人から否定されたり比較され続けると自己肯定感が低くなり、どうせ自分なんて…と思う肯定感の低さと、他人を悪く言い攻撃することでしか満足を得られない間違った肯定感を植え付けらえることになってしまいます。

モミはその典型で自己肯定感が低いがために、チーム長とアルムの不倫をわざと噂して二人を追い込むことに。モミの友人のチュネも同じで、プサンに金づる扱いされたことに恨みを持ち、彼のゴシップを流してアイドルの座から引きずり下ろします。

みんなクズばかりですが、だからといって復讐していい理由にはなりません。二人の取った行動は自己肯定感の低さが原因で、自分はこれでいいんだと認める心があればそうはならなかったはず。

妊娠を知ったモミが子供が産まれたら不細工でも可愛いと言ってあげたい、と言っていた言葉に全てが集約されているように感じました。

自己肯定感の低さからくる負の連鎖を、整形というフィルターを通して描いた、実はかなり奥深い作品だと筆者は高く評価しています。


『マスクガール』のネット上での評判は?

『マスクガール』まとめ

普段欧米系の海外ドラマばかり観ているのですが、『マスクガール』は本当におもしろかったです。観てよかったと思える数少ない作品で、欧米でも『イカゲーム』『ザ・グローリー』に続いて、世界的なヒットになってもよいのでは?と思います。

ユニークで見応えのあるサスペンスが好きな方におすすめで、Netflixに加入されている方はぜひチェックしてみてください♪

 

 

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