Netflixドラマ『エブリシング・ナウ』やりたいことリストでティーン体験を取り戻す!青春ドラマの秀作

出典元:https://www.rottentomatoes.com/

拒食症を患うミアが回復施設から退院し、やりたいことリストを作ってティーン体験を取り戻す青春ドラマ。イギリスドラマらしい、リアルでぐっと心を掴む秀作に仕上がっています。本作のキャスト・あらすじ・感想・結末などを、ネタバレあり&なしで早速チェック!



『エブリシング・ナウ』概要

製作・配給:Netflix
配信日:2,023年10月5日
原題:Everything Now
ジャンル:青春、恋愛、ヒューマンドラマ
製作国:イギリス
脚本・制作:リプリー・パーカー
対象年齢:15歳以上
話数:全7話 1話約45分
日本語吹き替え:なし

『エブリシング・ナウ』あらすじ

ミアは16歳の高校生で拒食症の治療で回復施設から退院し、失った7ヶ月を取り戻そうとやりたいことリストを作る。

友達と一緒にリストを実行していくが、ミアの入院中に友達にいろいろと変化がありミアは置いてけぼりにされたように感じてしまう。

通院治療をしながら拒食症と向き合うが、学校でもミアの治療が噂になり辛い思いも経験する。

ミアは初めてのキス、デート、パーティーとやりたいことリストを実現していき、拒食症と向き合いながら本当に大切なものを見つけていく。

『エブリシング・ナウ』感想&海外評価

ROTTEN TOMATOES:批評家スコア67% 視聴者スコア91%
IMDb:6.4(10点中)
おすすめ度:★★★★☆
ストーリー:★★★★★
エンタメ性:★★★☆☆
感動:★★★★☆

最初はおばちゃん世代の筆者にとってはティーン向け過ぎるかも⁉と思ったのですが、途中からすごいおもしろくなってきてイッキ見してしまいました。

最終話では思わず涙してしまうシーンもあり、観てよかったと思える青春ドラマの秀作です。拒食症のミアが自分の問題と向き合いながら、友人と家族との関係を通して成長していく姿が感動的。

ティーンらしい恋や友情のもつれを笑いを交えて描いていて、家族の問題にもしっかりと切り込んでいて見応えたっぷり。

一見軽そうな仕上がりですが実はすごく奥が深くて、心をぐわっとわし掴みされるようなインパクトのあるドラマです。

ティーンの悩みと成長を拒食症というフィルターを通して描き、テーマはシリアスながら決して重くなりすぎないところもいい。

おしゃれではじけるようなティーンのポップさと、ミアの抱える拒食症の問題をバランスよく描いているところが見事です。

キャストの演技も本当に素晴らしく、お互いの本音をぶちまける迫真の演技に感嘆してしまいました。若い世代の方はもちろん子育て中の親世代にも響くものがあり、海外青春ドラマが好きな方はぜひチェックしてほしいおすすめドラマです。


『エブリシング・ナウ』キャスト

ミア・ポランコ(ソフィー・ワイルド)

拒食症を治療中の16歳の高校生。入院した7ヶ月を取り戻そうとやりたいことリストを作って、ひとつずつ実行していく。

ベッカ(Lauryn Ajufo)

ミアの親友。父を亡くし、仕事で忙しい母親を支えている。

キャメロン(ハリー・キャドビー)

ミアの親友。家は裕福だが、仕事で家にいない父親とひきこもりの母親のせいで寂しい思いをしている。

ウィル(ノア・トーマス)

ミアの友人。お笑い担当のムードメーカーで、派手なルックスだが中身はとってもピュア。

アリソン(二ーフ・マコーマック)

派手なルックスの学校一の美女。歯に物着せぬ物言いで、誤解されやすい性格。

カーリ(ジェシー・メイ・アロンゾ)

マンチェスターからの転校生。退院して学校に戻ったミアと親しくなる。

アレックス・ポランコ(サム・ルーベン)

ミアの弟。ミアの拒食症のせいで、自分が気にかけてもらえないことに苛立ちを感じている。

セオ(ロバート・アコドト)

学校一のモテ男。

ヴィヴ・ポランコ(ヴィヴィアン・アチャンポン)

ミアの母親。仕事で忙しくあまり家におらず、子育ては夫に任せきり。

リック・ポランコ(アレックス・ハッセル)

ミアの父親。ミアを心配し寄り添うやさしい父親だが、稼ぎは妻の方が多く子育てと家事を担当している。

 

『エブリシング・ナウ』全あらすじ・ラスト結末(ネタバレあり)

出典元:https://uk.news.yahoo.com/

ミアは16歳の高校生で拒食症の治療で回復施設から退院し、失った7ヶ月を取り戻そうとやりたいことリストを作る。学校に戻り親友のベッカ、キャメロン、ウィル達と再会するが、友達にいろいろと変化があり自分だけ取り残された気分になってしまう。ミアが拒食症で入院していたことは学校の噂になっており、心無いことを言ってくる生徒もいた。処女だったベッカがミアの入院中に初体験をしたと聞き、ミアもやりたいことリストにセックスを入れるが実現するかどうか自信がない。ベッカの初体験の相手はキャメロンで、二人は今も体の関係を続けていたが、ミアには秘密にしていた。

ミアはセオのパーティーにみんなと行くが、酔っぱらって失神して失態をさらしてしまう。ミアはセオにデートに誘われ着る服を探しにモールへ行き、学校一の美女のアリソンに服選びを手伝ってもらう。ベッカはキャメロンに真剣になっていたが、女友達の多いキャメロンの行動を気にして本当の気持ちが言えない。セオとのデートは友達と一緒だと分かり落胆するが、カーリと知り合い、ミアはこれまでに感じたことがないようなときめきを感じる。

ミアはカーリが演劇部のメンバーと知り自分も入部して、カーリとさらに仲良くなっていく。ミアはベッカの携帯を見てキャメロンが初体験の相手だと知ってショックを受け、アリソンに相談するといいアドバイスをくれた。ミアのやりたいことリストのひとつ「罪を犯す」を実行するため、ベッカの母親の仕事先の不動産が所有している別荘で友達とパーティーをする。ベッカとキャメロンは気持ちがすれ違い、キャメロンはカーリに相談するうちにキスしてしまうが、それを見たベッカとミアはショックを受ける。

ウィルは自分の悩みをセオに話し、二人は絆を感じる。その夜ミアの寝ている部屋にアリソンが現れ、ミアはアリソンと初体験をするが、突然の展開にミアは動揺を隠せない。ベッカはキャメロンの子供を妊娠していることが分かる。ミアは両親が離婚することを知ってショックを受け、ミアの入院中に両親は別居していて、父親には恋人がいて家を出ていくと言われる。キャメロンはパーティーでカーリとキスして以来何となく付き合っているが、カーリの気持ちが分からずミアに聞いてほしいと頼む。

ウィルはセオと付き合うことになり、初めての彼氏に気持ちが浮き立つ。ベッカは妊娠したことを母親に話し、経口中絶薬で中絶することを決める。ベッカはキャメロンとの関係に終止符を打ち、ジョナと付き合いだすがキャメロンはそれが気に入らない。アリソンとウィルがミアの誕生日を計画し、クラブで盛大に祝うことになる。ミアはアリソンがSNSに掲載した拒食症に言及した誕生日メッセージにショックを受け、カーリと話しているうちにキスしてしまう。

キャメロンがそれを見て怒るが、ミアは拒食症を隠していたのをキャメロンが両親に話して病気がバレたせいで裏切られたと感じていたと話す。病院で同室だった友人が自殺したと聞き、ミアはショックを受ける。ミアの母はミアが食べたふりをして食事を部屋に隠しているのを見つけ、1週間食事をしていないことを知る。再び入院するよう言うがミアは家を飛び出し、カーリと一緒に遊園地へ行って一日楽しむ。

ベッカとキャメロンはミアの家出を知って探すが、途中でベッカはキャメロンに中絶したことを話す。ミアはカーリに友人が自殺したことを話し、逃げ続けていたら変わるチャンスはゼロだと言われ、担当の心療内科の医師に本当の気持ちを話しに行く。ミアの父親の恋人は自殺したミアの友人の母親で、二人は拒食症の子を持つ両親の会で知り合った。ベッカはジョナに会うのを辞め、キャメロンはベッカに愛していると言う。


『エブリシング・ナウ』見どころ・解説・考察(ネタバレあり)

心をわしづかみにする青春ドラマ

最初の印象はおばちゃん世代の筆者には内容が若すぎるかもと思ったのですが、拒食症のミアを取り巻く家族と友人の関係や絆がしっかり描かれていてすごく見応えがありました。

ミアに対してみんな刺激しすぎないようにと腫れものを触るような態度で接するのですが、ミアにしてみればみんなにもっと本心をぶつけて欲しいのが本音です。

刺激の強いパーティーはまだ早すぎると内緒にしたり、ベッカとキャメロンの体の関係を秘密にしたりと隠し事ばかり。

それがバレたときのミアのショックが大きいわけですが、ベッカにミアの友達でいることがどれだけ大変かと言われ、ミア自身も自分の物差しでしか物事を測れていなかったことに気が付きます。

ミアと友人が拒食症という問題に関わりながら、本音をさらけ出し少しずつ成長していく姿が感動的。ミアの弟のアレックスにスポットを当てた、拒食症をアレックスの視点で描いたエピソードも傑出しています。

一見ポップでおしゃれな雰囲気ですが、ティーンの心の内をさらけ出す真に迫った骨太な青春ドラマです。

ミアのやりたいことリスト

ミアは入院していた7ヶ月間の青春を取り戻そうと、やりたいことリストを作って実行していきます。リストはデート、パーティー、新しい挑戦などかなりの数で、友達の力を借りながらリストを少しずつこなしていくことに。

拒食症のため精神的にも不安定なミアにとって刺激の強いものも多く、パーティーで酔っぱらって失神するなど思ってもみない結果になることも…。

恥ずかしい思いをしながらも、これぞ青春!というキラキラ感いっぱいの生活を満喫していきます。ミアのやりたいことリストと拒食症の問題をリンクさせたストーリーが素晴らしく、リストが減っていくにつれ拒食症への向き合い方が変わっていくのも見どころです。

ティーンの恋愛模様

本作は拒食症というシリアスなテーマを扱いながらも、ティーンの恋愛模様もたくさん登場し重くなり過ぎない仕上がりでとっても観やすい。

ベッカとキャメロンの関係、ミアの初体験、ウィルの初彼氏、ミアとカーリの関係といった、さまざまな恋愛ネタがおもしろい。

この二人がくっつくの⁉という思いがけない展開がたくさん用意されていて、かなりのサプライズ感に溢れています(笑)。

LGBTQ要素が強いのが特徴で、バイセクシャルやパンセクシャルといった男女両方OKの設定が多いため、誰と誰がくっつくのか予想しがたいのが逆におもしろい。

余談ですが現代の子はこんなにクイアが多いのか?と少し不思議に感じてしまい、筆者はオーストラリア在住なので中学3年生の娘に聞いてみたところ、やはりクイアはすごく多いのだとか。

わが娘も超仲良しのゲイの友達がいるし、パンセクシャルやバイセクシャルが多くみんな学校でも公表している人がほとんどだそうです。もちろんクイアに対するからかいやひやかしはあるものの、ひどい虐めはないそう。

クイアの子達はクイア同士で固まってしまうことが多く、学校内で結構派閥もあるというから何だかおもしろい(笑)。

あくまでクイアに寛容なオーストラリアの場合で他国ではまた事情が違うと思いますが、海外ドラマで描かれるLGBTQ要素って実際のところどうなの?と感じてる方の参考になれば(笑)。


『エブリシング・ナウ』のネット上での評判は?

『エブリシング・ナウ』まとめ

思った以上に見応えのある青春ドラマで、観てよかったと思える秀作です。拒食症というシリアスなテーマを扱いながらも、ティーンらしいキラキラ感も持ち合わせ、重くなり過ぎない仕上がりもよかったです。

海外青春ドラマが好きな方にぜひおすすめで、Netflixに加入している方はぜひチェックしてみてください♪

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