セバスチャン・フィツェックのベストセラー小説を基にしたサイコ・サスペンス。娘の失踪に心を痛める精神科医の前に、謎のアンナという女性が現れる…、彼女の目的は一体何なのか⁉本作のあらすじ・キャスト・感想・結末などを、ネタバレあり&なしで紹介します。
『セバスチャン・フィツェックの治療島』概要
配信日:2023年10月26日
原題:Sebastian Fitzek’s Therapy(英題)
ジャンル:サスペンス、ミステリー、ヒューマンドラマ
製作国:ドイツ
監督:トール・フロイデンタール, イバン・サインス・パルド
対象年齢:16歳以上
エピソード数:全8話 1話約50分
日本語吹き替え:あり
『セバスチャン・フィツェックの治療島』あらすじ(ネタバレなし)
ヴィクトル・ラーレンツはベルリンで精神科医を開業している医師。娘のヨーズィが病気になり、連れて行った診療所で突然姿をくらまし行方が分からなくなってしまう。
2年経ってもヨーズィに何が起こったのか不明のままで、ヴィクトルはマスコミを逃れてぺルクム島へと逃れる。飼い犬のシンドバッドと静かに暮らしていたが、謎の女性アンナが現れ診察してほしいと頼む。
アンナは総合失調症を患い情緒不安定だが、何かヨーズィのことを知っているようだった。アンナの正体を突き止めるため診療することになるが、ヴィクトルの周りで次々と奇怪な出来事が起きていく…。
『セバスチャン・フィツェックの治療島』感想&海外評価(ネタバレなし)
IMDb:6.9(10点中)
おすすめ度:★★★☆☆
ストーリー:★★★☆☆
エンタメ性:★★★☆☆
感動:★★☆☆☆
ベストセラー小説を基にしたドイツ制作サイコ・サスペンスですが、ちょっとまどろこしい印象でした。時間軸があちこち飛ぶし展開が遅いので、何度か途中で居眠り…(笑)。
それでもヨーズィの失踪の謎の真相や、一体何が起こっているのかなかなか判明しない展開が気になり最後まで観てしまいます。
一体何を信じていいのか分からなくなり、二転三転するストーリーが迷路に迷い込んだような気分にさせられます。
全話観終わるとストーリーの全貌が見えてなるほどと納得いくのですが、あれだけ引っ張っておいてオチがこれか⁉と何だか不完全燃焼。
現実なのか妄想なのか区別のつかない状況が続き、かなりやきもきさせられる何だか病んでる不憫なドラマです。謎が謎を呼ぶサイコ・サスペンスが好きな方や、ミステリードラマが好きな方は楽しめるのではないでしょうか。
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『セバスチャン・フィツェックの治療島』キャスト
ヴィクトル・ラーレンツ(シュテファン・カンプヴィルト)
ベルリンで精神科医を開業している医師。娘のヨーズィが2年前に失踪し、マスコミを逃れてぺルクム島へと逃れる。
アンナ・スピーゲル(Emma Bading)
ヴィクトルの前に現れる謎の女性。総合失調症を患い、ヴィクトルに診察して欲しいと頼む。ヨーズィのことを何か知っている様子。
ヨーズィ・ラーレンツ(ヘレナ・ゼンゲル)
ヴィクトルの13歳の娘。吐き気や腹痛に悩まされており、診療所で行方が分からなくなってしまう。
イザベル・ラーレンツ(Andrea Osvárt)
ヴィクトルの妻。仕事ばかりの夫に不満があり、ヨーズィが病気になってからさらに関係が悪化していく。
マルティン・ロート(Trystan Pütter)
精神科病院の院長に就任する医師。謎の実験を行っており、彼の治療が波紋を呼ぶ。
ミラ(Eva M. Hirschburger)
ロートの娘。ヨーズィと仲良くなるが、素行が悪くヨーズィに悪影響を与える。
ベンイェ(Paula Kober)
ぺルクム島で食料品店とホテルを手伝っている女性。
ハンバーシュテット(Waldemar Kobus)
ぺルクム島に住むヴィクトルの友人。
ウォルフギャング(Samir Fuchs)
ヴィクトルの親友で弁護士。
『セバスチャン・フィツェックの治療島』全あらすじ・ラスト結末(ネタバレあり)
ヴィクトル・ラーレンツはベルリンで精神科医として開業しているが、ある日病気のヨーズィを診療所へ連れて行くが突然行方が分からなくなってしまう。2年が経ちヨーズィは行方不明のままで、ヴィクトルは妻のイザベルとの仲もこじれてしまう。マスコミから逃れるため、飼い犬のシンドバッドと共にぺルクム島の別荘へ行き静かに暮らし始める。
ある日アンナ・シュピーゲルという女性が訪ねてきて診察してほしいと頼まれるが、ヴィクトルは断る。ベルリンの病院では新医長にロート医師が就任し、ロートが投与した薬で患者が劇的に回復するも、他の医師たちは彼の治療を批判する。アンナが再び尋ねてきたので話を聞くと、ヨーズィのことを何か知っているようでヴィクトルはアンナについて調べ始める。
ヨーズィが失踪する前、ロート医師の娘のミラと親しくなるが、素行が悪いミラにヨーズィは影響を受けていく。その頃からヨーズィの容体が悪くなり、吐き気や腹痛に悩まされるようになる。ロート医師は貸倉庫でラットを使った実験を行っていたが、倉庫の係に見つかり倉庫内にあるものを撤去するように言われる。ヴィクトルの友人が彼の家にやってきたヴィクトルを、暗闇の中で誤って撃ってしまいロートが勤務している病院へ搬送される。
ヴィクトルは島での出来事をロートに話し、ロートはアンナについて調べるがアンナの記録はどこにも見当たらない。ロートはヴィクトルの弁護士のウォルフギャングに、ヴィクトルが昏睡状態から目を覚ましたと話し、イザベルに連絡したいが連絡がつかないと言う。ヴィクトルの話を聞いたロートは彼の家を調べに行き、舞台劇の古いポスターを見つけ、そこにはヴィクトルの両親の名前が載っていた。ヴィクトルが子供の頃父親が母親を捨て、母親は浴槽で自殺を図りヴィクトルは寄宿学校へ入れられた。
ロートはヴィクトルに事実を話し、ヴィクトルは2年前に自殺を図り、ずっと昏睡状態だったと説明する。ロートが開発した薬を投与して昏睡から覚めたと言い、ロートがラットを使い実験してたのはこの薬のためだった。ロートは娘のミラと会った時、ヨーズィは修学旅行中は全く調子が悪くなく、家にいると容体が悪くなると聞かされて驚く。ヨーズィの担当医師に会いに行き診療記録を見せてもらい、ロートはあることを確信する。
ヨーズィは子供の身体をわざと傷つけたり病気になるように仕組み、健気に看病する親を演じて周囲の同情や注目を集めようとする代理ミュンヒハウゼン症候群の被害者だと分かる。ヨーズィが失踪した日、イザベルがヨーズィのジュースに何か入れているのを見たヴィクトルは、イザベルから隠れるため用水路にヨーズィと共に浸る。水から上がるがヨーズィは息をしておらず、蘇生するが目を覚まさない。
ヴィクトルは娘の蘇生に失敗し現実を受け入れることができず、自分の都合のいいように物語を作り出すことを選んだ。予約を入れた診療所へ行き、待合室でヨーズィがいないと騒ぎ出す。ヴィクトルはヨーズィが失踪したと思い込み、薬を飲んで自殺して2年間昏睡状態になったのだった。ヴィクトルは母に死なれ、もう誰も失いたくないとヨーズィを自分の元にずっと居させるためにアレルギー反応を起こす薬を密かに飲ませていた。
ロートはウォルフギャングにイザベルの居場所を聞き出し、ヴィクトルと一緒に訪ねるがそこにヨーズィがいて驚く。イザベルは用水路のそばで倒れているヨーズィを見つけ、息を吹き返したヨーズィをヴィクトルから守るため隠れ家で暮らしていたのだった。ロートはヴィクトルへの薬の投与の件で解雇されるが、自分の診療所を開きミラとの父娘関係を修復する。
ヨーズィはミラとアムステルダムへ行く途中、ヴィクトルのお見舞いに行くが、ヴィクトルは娘のことも分からないほど容体が悪化していた。ヴィクトルは島にアンナが現れたときの事を考えていて、ドアを開けるとそこにはアンナではなくヨーズィが立っていた。
『セバスチャン・フィツェックの治療島』見どころ・解説・考察(ネタバレあり)
失踪事件の真相と結末解説
ドラマ全体を通して現実なのか妄想なのか、ボーダーラインがよく分からないまま話が進みますが、後半になってその展開に納得。ヴィクトルが島に居たのは、全て昏睡状態の時の潜在意識で起こった出来事だと分かります。
ヴィクトルはヨーズィの失踪に心を痛めて自殺を図り、2年間昏睡状態になっていました。ヴィクトルは子供の時に母親を自殺で亡くしたのが大きなトラウマとなっており、もう誰も失いたくないとヨーズィがアレルギーを起こす薬を飲ませ病気にさせ自分の傍に置いておこうとしたのです。
ヴィクトールは娘が成長し、自分の意見を持つようになったことを受け入れられず、娘が自分から離れていくことを恐れてていました。
病気になれば外に出られず、家で過ごすことになりずっと一緒に居られるというとんでもない思考回路…。
この病気は代理ミュンヒハウゼン症候群と言い、病気の子供を健気に看病する親を演じて周囲の同情や注目を集めようとする精神疾患です。
ヴィクトルはどちらかというと、同情を集めたいと言うより娘を失うのを恐れる気持ちが強かったと言えます。
彼は自分が娘を守っていると思い込んでいますが、実際は自分勝手な理由で娘に危害を加えていただけだったのです。この病気は映画やドラマでよく登場するため、後半は何となくその展開を予想できてしまいました。
精神科医が精神を病んでいたというかなり病んでる不憫なドラマで、結局ほとんどが潜在意識の出来事だったというのが何とも不完全燃焼…。それでもシンドバッドが死んだのは現実ではないと知って、そこが一番ほっとしました。
アンナ・シュピーゲルの正体
島に滞在中のヴィクトルを、アンナ・シュピーゲルという謎の女性が訪ねてきます。総合失調症を患い精神的に不安定で、作家でもある彼女は自分が書いたことが現実になっていくと意味深発言。
ヴィクトルとヨーズィが作曲した曲を口ずさみ、何やらヨーズィを知っている様子です。ぺルクム島での出来事は全てヴィクトルの潜在意識の中で起きたことなので、アンナも現実には存在しません。
アンナは潜在意識内の、ヴィクトル自身なのかもしれません。ヴィクトルが構築した潜在意識の世界は暗い現実に対処するための方法で、アンナはヴィクトルにメッセージを伝えようとしていたようです。
アンナの目的は潜在意識の一部がアンナという形で真実を暴こうとしていることに気づかせ、娘の突然の失踪の真相を突き止めるのを助けることだったのではないでしょうか。
ロート医師の物語
ヴィクトルの物語と並行して描かれるのが、ロート医師の物語。何やら倉庫でラットを使った怪しい実験をしていて、何を企んでいるのかよく分からない人物です。彼の投与した薬が患者に劇的な効果をもたらすも、他の医師たちはロートの治療に疑問を抱くことに。
娘との関係もうまくいっておらず前半はあまりいい印象がありませんが、後半にかけてロートの研究がヴィクトルを目覚めさせ、事件の真相の解明に大きく貢献していきます。
部下のイネスとの奇妙な友情もおもしろく、本作である意味一番人間味のあるいいキャラだったと言えるかもしれません。
ロートはヴィクトルの自殺、昏睡状態での潜在意識、ヨーズィの失踪事件を解明する、重要なキーパーソンとして存在感を放っています。ロート医師のサブストーリーが、本作にアクセントをプラスしていることは間違いありません。
『セバスチャン・フィツェックの治療島』のネット上での評判は?
Amazon Prime『セバスチャン・フィツェックの治療島』
タイトルに惹かれ、一体何が起きているの!?と観続けたらラスト1Ep。中盤から面白くなってきました。Netflix『DARK』ピーター役のシュテファン・カンプヴィルトさん主演のドイツドラマ🇩🇪『ダイナスティ』の内田直哉さんが吹替えをされています。 pic.twitter.com/ab3ImETqu8— Natalie🧁🍰 (@natalieogawa1) October 30, 2023
『セバスチャン・フィツェックの治療島』まとめ
多少まどろっこしい印象があり結末はかなり不完全燃焼な印象でしたが、二転三転するストーリーに翻弄されてしまうはず。謎が謎を呼ぶサイコサスペンスが好きな方におすすめで、Amazonプライムに加入されている方はぜひチェックしてみてください♪
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