東日本大震災と福島第一原発事故10年経った今だからこそ、ぜひ観ておきたい必見の映画『Fukushima 50』。本作を視聴した感想や見どころを紹介します!
『Fukushima 50』のあらすじ
2011年3月11日14時46分、東北地方太平洋地震でマグニチュード9.0の巨大地震が発生。地震後に大津波が太平洋沿岸を襲い、福島第一原発も被害を受け外部電源を喪失します。
非常用電源も使えないなか、原子炉内を冷却できないことで炉内の温度が上昇。建屋内の蒸気を抜いて原子炉内の圧力を下げる「ベント」という作業が必要になりますが、ベントをした原発はかつて存在せず世界で初の試みに緊張が走ります。
ベントをすることで原子炉内の圧力は下がりますが、放射性物質が外に放出してしまうことに。所員たちが対応に追われるなか、原子炉1号機は爆発を起こし3号機も続けて爆発。
限界ギリギリと判断した吉田所長は、所員50名を残して他の所員を非難させます。覚悟を決めた50名でしたが2号機の圧力が下がり、爆発の危機は逃れるのでした。
『Fukushima 50』を観た感想
最近HBOのドラマ『チェルノブイリ』を視聴して、『Fukushima 50』も絶対に観なくては!と思い視聴しました。想像以上に怖かった、というのが正直な感想です。
『チェルノブイリ』は主に、なぜ事故が起きたのかと事故後の処理について描いていました。『Fukushima 50』は地震と津波に襲われた福島第一原発の状況を克明にリアルタイムで追っていて、あまりの緊迫感に思わず涙してしまったほど…。
ニュースで見て一応のことは知っていたつもりでも、その時原発で起こっていた緊迫した状況を改めて知ることができたと思います。
『Fukushima 50』の見どころ
原発事故を克明に追ったリアリティさ
最初から最後まで、地震と津波に襲われた福島第一原発の緊迫した状況が続きます。映画と分かっていても地震や津波のシーンを見ると、あまりの怖さに身震いして涙が出てしまいました。
電源を失い原子炉の温度が上がる中、所員それぞれ自分ができることを全力を注いで精一杯行動する姿が感動的。その当時の原発の様子を見事に表現し、息を呑むような展開に終始ハラハラどきどきのしっぱなしでした。
渡辺謙と佐藤浩市の熱演!
日本の実力派俳優が総出演している本作。なかでもピカイチの存在感なのが、吉田所長を演じる渡辺謙と、当直長の伊崎を演じる佐藤浩市です。
緊急事態対策室の本店とやり取りしながらブチ切れ演技連発の「動」の演技の渡辺謙と、落ち着いてしっかりと対応する佐藤浩市の「静」の演技のコントラストとバランスがとってもよかったです。
誰がベント作業をやるのか立候補者を募る場面は思わず息を呑んでしまい、佐藤浩市の素晴らしい演技にもらい泣き。緊迫したなか熱い人間ドラマが生まれて、見ごたえたっぷり。渡辺謙と佐藤浩市の熱演は必見で、日本を代表する名優だなあと実感しました。
未曾有の大惨事
福島第一原発の1号機と3号機が爆発を起こしましたが、もし2号機が爆発していたらチェルノブイリの原発事故の10倍の被害が出ていたかもしれないとのこと。
東日本は壊滅し人が住めなくなっていたかもれしない、という前代未聞の大惨事になるとこでした。もしそうなっていたら東京もなくなり、経済的も大打撃を受け日本は立ち直れなかったかもしれません。
本当に危機一髪の状況だったということを、本作を観て初めて知りました。原発は二酸化炭素を排出しないという利点があると同時に、もしものことがあったときに取り返しのつかないことになりうるという危険性を秘めています。今回改めて原発の在り方についても考えさせられました。
『Fukushima 50』のネットでの評判は?
映画『Fukushima 50』★★★★4.0点。あの当時の事を思い出してとても胸が熱くなる一本。壮絶な現場とそこで戦った人達を描く2時間ちょっとの尺が一瞬の様に思える程、没入して観終わってしまった。https://t.co/HsE2BVRMXS pic.twitter.com/PyEUb5QMYW
— ミナ口 (@minaguchiop) April 24, 2021
ゴールデンウィークはU-NEXTで映画鑑賞三昧の予定で、まずは「Fukushima 50」を見てる。緊張感がハンパねぇ……。 pic.twitter.com/yPKx63iBBI
— BEASTMAN (@beastman_jp) April 30, 2021
『Fukushima 50』まとめ
本作を観て福島第一原発事故に対応した所員の方々の勇気と仕事を全うする姿勢に、とても感銘を受けました。福島第一原発で何が起こったかを知ることができると共に、エンターテイメント作品としても上質の仕上がりです。今年で東日本大震災と福島第一原発事故から10年。この素晴らしい映画をぜひ多くの方に見欲しい、と心から思いました。