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連続少女猟奇殺人事件の真相を追った戦慄のサイコ・サスペンス。最後にびっくりのどんでん返しがあって、予想不可能な展開が見逃せません！本作を観た感想や見どころなど、ネタバレなしでレビューしているのでチェックしてみてください♪
『シャープ・オブジェクト』あらすじ
セントルイスの新聞記者のカミール・プリーカーは、故郷ウィンド・ギャップで起きた少女猟奇殺人事件を記事にするため久しぶりに故郷を訪れる。
一年前に13歳の少女アン・ナッシュの遺体が発見され、アンの友人のナタリー・キーンが行方不明になっていた。
カミールの実家は裕福だが母親のアドーラとは不仲で、関係は上手くいっていない。カミールは子供の頃妹のマリアンがが亡くなったことがトラウマになっていて、飲酒問題を抱え自傷行為を繰り返していました。
カミールには年の離れた異父妹のアマがおり、久しぶりに会ったカミールになつきます。ナタリーの遺体が歯が全て抜かれた状態で街中で発見され、事件の捜査を担当するリチャード・ウィリスと警察署長のヴィッカリーは、アンの父親とナタリーの兄を容疑者として調査する。
カミールは記事のために独自に調査を開始して、あることに気付き連続少女殺人事件の犯人はある人物だと確信します。
『シャープ・オブジェクツ』を観た感想
『シャープ・オブジェクツ KIZU－傷－』は、映画『ゴーン・ガール』の原作者ギリアン・フリンのデビュー作をドラマ化した作品。『ゴーン・ガール』もすごい作品でしたが、こちらも負けず劣らずの衝撃作でした！
サスペンスとしてはすごくスローテンポで、前半は連続少女猟奇殺人事件より主人公カミールの過去と家族について丁寧に描かれ後からカミールの過去が大きく事件と関わっていきます。
前半は家族ドラマとして楽しんで、後半からは犯人捜しを楽しめるのがポイント。サスペンスと言うと登場人物全員が怪しくて一体誰が犯人？と翻弄されますが、本作は怪しい人物がほとんど登場せずそこがすごく意外でした。
一応容疑者で名前が挙がる人物もこいつは違うだろ～という感じで、じゃあ一体誰が犯人なの？？？と、最後の最後までビックリの展開が用意されているので気が抜けません。
こんなにハラハラどきどき感が欠けたサスペンス・ドラマも珍しいけれど、物凄くストーリーに引き込まれていくから不思議です。
巧妙に張り巡らされた伏線が最後の最後になって、そういうことだったのか！と分かります。ひとつの家族の抱える問題を丁寧に描いて、心をえぐられるようなドラマに仕上がって見応えたっぷりです！
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女優達の演技が素晴らしい！
エイミー・アダムス（カミール・プリーカー役）
出典：https://www.pastemagazine.com/
主役のカミールを演じるのがエイミー・アダムス。映画でしっかりとキャリアを築いた演技派で、アカデミー賞に何度もノミネートされた実力を遺憾なく発揮しています。
母親との確執に悩み、自傷行為を繰り返す痛々しい役柄を繊細に演じていて本当に素晴らしかった！アルコール問題を抱えている役柄なので、締まりのないボディという肉体改造もバッチリ。母親のせいで神経が擦り切れそうなカミールを、心身共に演じ切ったエイミー・アダムスの演技は必見です。
パトリシア・クラークソン（アドーラ・クレリン役）
出典元：https://mashable.com/
エイミー・アダムス演じるカミールの母親を演じているのは、数多くの映画やドラマで活躍しているパトリシア・クラークソン。
ドラマでは『ハウス・オブ・カード』でも、印象的な役を演じていました。一見優雅なお金持ちマダムながらカミールを精神的に追い込む酷い母親を見事に演じ、この演技でゴールデングローブ助演女優賞受賞しています。
エリザ・スカンレン（アマ・クレリン役）
出典元：https://www.indiewire.com/
カミールの妹アマを演じているのがエリザ・スカンレン。彼女の演技が本当に素晴らしくて、これからの活躍がすごく楽しみな女優です。
ティーン・エージャーのあどけなさと、大人の一歩手前の危うさを絶妙に演じています。カミールに対するツンデレな態度の演技が、アマという少女像を見事に体現していました。
『シャープ・オブジェクツ』見どころ
カミールの自傷行為
出典元：https://www.theguardian.com/
カミールは子供の頃に妹のマリアンを病気で亡くして、そのことがトラウマになっています。母親と確執がありいつも自分は愛されていないと感じ、そのことが原因でアルコール依存と自傷行為の問題を抱えています。
カミールと家族の過去がフラッシュバックで丁寧に描かれ、カミールと母親の確執の原因も次第に明かされていきます。カミールの長年による自傷行為の傷跡が痛々しくて、彼女の心の傷の深さが見て取れます。
連続少女猟奇殺人事件
本作は連続少女猟奇殺人事件を扱っていますが、前半は捜査がなかなか進展せずサスペンスとしてはかなりスローテンポ。
ハラハラどきどき感もあまりないのだけど、ウィンド・ギャップという街の異様な雰囲気が何だかジワジワと来る感じ。挙がってくる容疑者も信憑性に欠けるし、一体誰が犯人なんだ？と怪しい人が少なすぎるのが意外でおもしろい。
衝撃のどんでん返し
出典元：https://nypost.com/
最後の最後に衝撃のどんでん返しが待っています！事件が解決して一件落着、ではなかった…、もうビックリし過ぎ～！最後になってみると、ストーリーのあちこちに伏線が張られていることに気付きます。
遺体で発見されたナタリーの歯が全て抜かれていたり、物語に登場するあるものや場所がしっかりと犯人に繋がっているんですよね。
筆者はまったく気付かなくて、そうだったか！と本当にしてやられました。途中までスローテンポで思わず連続少女殺人事件ということすら忘れてしまいそうな展開だっただけに、最後にこのどんでん返しは衝撃的過ぎました。
『シャープ・オブジェクツ』まとめ
ジワジワと物語に引き込まれていく絶妙な展開が素晴らしかった！さすがHBO制作だけあって、ものすごくクオリティが高かったです。
絶妙なストーリーに素晴らしい演技、衝撃のラストと、サスペンス・ドラマに必要な要素をしっかりと備えながらものすごい意外性をプラスして傑出の仕上がりです！見ごたえのあるサイコ・サスペンスを観たい、という方に絶対おすすめですよ。
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