『セブン』『ファイト・クラブ』の監督で知られるデヴィッド・フィンチャーが、製作総指揮&監督を務めて話題になったNetflixオリジナル・ドラマ『マインドハンター』。2019年にシーズン2が配信されて以来、シリーズは保留のままになっています。シーズン3は製作されるのか、それともキャンセルされるのか?現在分かっている情報を更新します!
『マインドハンター』はどんなドラマ?
伝説のプロファイラーと呼ばれるジョン・ダグラス氏の回想録、『マインドハンター FBI連続殺人プロファイリング班』を元に制作されたドラマ。
1970年代を舞台にFBI行動科学班のスペシャルエージェントのホールデン・フォードがビル・テンチとコンビを組み、連続殺人犯と面会し彼らの心理を研究し犯行の手口を理解して現在起きている事件解決に役立てていく物語です。
実在したシリアルキラーたちが登場するのも見どころで、犯人たちと面会して話をしながら分析していく過程が興味深い。
フィンチャー監督作なので『セブン』のような雰囲気を想像していたら少し肩透かしを食らうかもしれませんが、まだプロファイリングが確立していなかった時代に全てを分析しプロファイリングという新しい分野を切り開いていくところが見応えたっぷり。
シリアルキラーを題材にしながら、残酷描写が少ないのが画期的。静かな展開ながら典型的な捜査ドラマとは一線を画す内容で、フィンチャー監督の世界観に引き込まれてしまうドラマです。
Netflixがシリーズを保留
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Netflixはシーズン2終了後に、シリーズを無期限で保留しています。理由は製作コストの割に思っていたような視聴者数を獲得できず、シーズン3もそれまでのシーズンより低コストで製作できる保証がなかったためとフィンチャー監督は語っています。
Netflixは公式にシリーズをキャンセルしていませんが、主演のジョナサン・グロフ、ホルト・マッキャラニー、アナ・トーヴは契約を解除され番組は無期限で保留となりました。
収支が合わないとすぐにシリーズをキャンセルするNetflixが、こんなに長くシリーズを保留にするのは異例のこと。
映画界の大御所デヴィット・フィンチャーが手がけたテレビシリーズだけに、まだ次シーズンの可能性を捨てきれないのかもしれません。
シーズン3の製作はどうなる?
デヴィッド・フィンチャーは2021年4月にシーズン3の延長について、Netflixと協議していたことが報じられています。現在も依然として保留状態で、長期的な休止期間の状況は変わっていません。
フィンチャー監督は休止の理由を視聴者数と製作コストが見合わなかったこと、エピソードを監督していない時でも定期的に『マインドハンター』のチェックに入っていたため自身の疲労も理由に挙げています。
超多忙なフィンチャー監督だけに、シーズン3の製作はいつ始まるのか現時点では明らかにされていません。
主演のジョナサン・グロフはフィンチャー監督がシーズン3を製作するのであれば、すぐにでも飛んで行くと語っています。
キャンセルではなくあくまで製作延期なので、シーズン3が製作される可能性はまだ残っているようです。
シーズン3のストーリーは?
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— MINDHUNTER (@MINDHUNTER_) August 12, 2019
当初『マインドハンター』はシーズン3だけでなく、その先のシーズンも計画されていました。
シーズン1&2は1970年代、シーズン3は1980年代が舞台になっており、フィンチャー監督は「もし続いていたら、1990年代後半から2000年代前半までストーリーは進んでいただろう」と語っています。
シーズン2ではフォードとテンチが、多くの死者を出しそのほとんどが子供だったアトランタ連続殺人事件を調査するストーリーでした。
シーズンを通じて登場したBTKキラーこと連続殺人鬼のデニス・レイダーが、シーズン2最終話でも活動している様子が描かれました。
シーズン3が製作されるとしたら、フォードとテンチがBTKキラーを追う展開になるのではと予想されます。
さすがデヴィッド・フィンチャー監督!と賞賛したくなる、他の犯罪ドラマとは一線を画す仕上がりだったのでぜひシーズン3が製作されることを期待したいです。
追記:シーズン3はNetflixで正式に終了
デヴィッド・フィンチャーはついに、『マインドハンター』シーズン3が実現しないことを確認しました。
長い休止期間によりシーズン3の可能性はないのか憶測を呼んでいましたが、フィンチャー監督はフランスの出版社Le Journal du Dimancheとの最近のインタビューで同シリーズの中止決定について語っています。
フィンチャー監督はシーズン3が実現しないことを確認するとともに、Netflixがシリーズ終了の最終決定を下したことをほのめかしています。
『マインドハンター』はシーズン1の批評家評価は96パーセント、シーズン2は辛口批評サイトRotten Tomatoesでほぼ完璧な99パーセントを記録した、Netflixで最も評価の高い番組のひとつです。
番組のクオリティと評価に反して、視聴率の低さがキャンセルにつながったようです。
時代設定を確立するためのプロダクションデザインと細部へのこだわりが、あまり見返りのない高い出費に拍車をかけたのも原因のひとつと考えられます。
シーズン3を待ちわびていたファンの期待を打ち砕くこととなり、個人的にも次シーズンを楽しみにしていたので残念です!