HBOとA24がコラボした衝撃作として話題になった、ゼンデイヤ主演のヒューマン・ドラマ。ドラッグ、セックス、SNSに蝕まれていく、ティーンエイジャー達の心の痛みを痛烈に描いています。本作のキャストや見どころなどを、ネタバレなしでレビュー!
『ユーフォリア』シーズン1あらすじ
ルーは2001年の911テロの3日後に生まれたZ世代で、薬物依存症に苦しみ高校2年生の夏はリハビリ施設で過ごした。
ジュールスは親の離婚でルーのいる街に転校してきて、ルーと親友になる。ジュールスはSNSで知り合った男性とモーテルでセックスを繰り返し、性的な問題を抱えていた。
高校のフットボールのスター選手ネイトは、子供の頃父親キャルのある秘密を知りそのことがネイトの性格に大きく影響していた。
サイコパスとも言える行動を取るようになったネイトは、恋人マディとの関係にも悪影響を及ぼす。
ブロンド美人のキャシーは大学生のマッケイと恋人同士になるが、自尊心が低くすぐに体で解決しようとする自分に嫌気がさしていた。
太めの体型が悩みのキャットは、処女を卒業したことでネットポルノにはまっていくこになる。
『ユーフォリア』シーズン1を視聴した感想
想像以上に過激なドラマで、正直ビックリでした。観た感想を一言でと聞かれたら、”恐ろしいドラマ”というのが筆者の感想。ホラーでもサイコ・スリラーでもないのに、こんなに恐ろしいと思ったドラマは初めてかも…。
ティーンが主役ということで、ドラッグをキメて騒ぐだけの中身のない内容なのか?と思いきや、薬物依存、鬱、セックス、SNSの怖さ、ネットの闇など、現代が抱える社会問題に切り込んで痛烈にティーンの心の叫びを描き観ていて心が痛くなりました。
正直胸クソ悪くなる系のドラマと言えばそうなのだけど、それだけでは終わらない何かを感じるドラマです。焼けつくようなヒリヒリとした痛さを感じるドラマで、途中で観るのがつらくなる人もいるかもしれません。
Z世代のリアルを描いたそうですが、アメリカの高校生は本当にこんな風なんだろうか?真偽は分かりませんが、本当だったら恐ろしすぎる…。
本作は主役のティーン達と同じZ世代や一回り上のミレ二アル世代、アラフォー世代など、生きてきた時代や経験によって見方や感想が大きく違ってくるのかも?という印象を受けます。
本作はゼンデイヤをはじめ、ジェイコブ・エローディ、ハンター・シェイファー、シドニー・スウィーニーといったフレッシュな若手俳優が大勢出演しているのもみどころです。
「百聞は一見にしかず」という言葉があるように、ぜひご自分の目で確かめてほしい衝撃のドラマです。
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『ユーフォリア』シーズン1のキャスト
ルー・ベネット(ゼンデイヤ)
父親を病気で亡くし、母親と妹のジアと3人暮らし。薬物依存症に苦しみ高校2年生で厚生施設で過ごし、いつも母親を心配させている。ジュールスと出会い、自分のセクシャリティについても悩むことに。
ジュールズ・ヴォーン(ハンター・シェイファー)
両親の離婚で郊外の街に引っ越してきてルーの親友になるが、ネットで知り合った男性とモーテルで密会するのを繰り返している。性的な問題は、ジュールスの過去と関係している。
ネイト・ジェイコブス(ジェイコブ・エローディ)
高校のフットボールのスター選手だが、11歳の時に父親キャルのある秘密を知って以来心に闇を抱えている。甘いマスクとは裏腹に暴力的かつサイコパスな性格で、周りの人たちを傷つけていく。
マディ・ペレス(アレクサ・デミー )
高校のチアリーダーに属し、セクシーなルックスでネイトの恋人。ネイトのサイコパスな性格を知りながら、何度も復縁を繰り返し別れられないでいる。マディ自身も問題行動が多く、ネイトの両親に嫌われいる。
キャット・ヘルナンデス(バービー・フェレイラ)
太めの体格のせいで処女のことを恥じていたが、処女を卒業したことでネットポルノの世界にハマり自分を見失っていく。
キャシー・ハワード(シドニー・スウィーニー )
ブロンド美人だが自尊心が低くすぐに男性に利用されてしまい、見た目だけで中身のない自分のことを好きになれないでいる。母親はアルコール依存症で、父親は蒸発してしまう。
クリス・マッケイ(アルジー・スミス)
高校でフットボールのスター選手だったが、大学に行ってからはずっとベンチで才能を伸ばしきれずにいる。キャシーと交際するようになり、恋愛にのめり込み現実逃避していく。
フェズコ(アンガス・クラウド)
ドラッグの売人で、ルーはいつもフェズコから薬を調達している。ルーは妹のような存在で、自分がルーの薬物依存に加担していることに罪悪感を感じることに。
キャル・ジェイコブス(エリック・デイン )
ネイトの父親で、街の誰もが知る名士。6年連続街のお祭りで、メキシカン・チリのコンテストで優勝したのが自慢。一見温厚な人物に見えるが、実は大きな闇を抱えている。
『ユーフォリア』シーズン1の見どころ
Z世代のティーンエイジャーを描いた衝撃作
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Z世代のリアルを描いた衝撃作で、かなり強烈な内容でボカシも入りまくるし人によってはドン引きしてしまう人もいるかもしれません。
ただ本作はティーンエージャー達がドラッグをキメて騒ぐ姿だけを描いただけではなく、多感なティーンエイジの生きにくさを痛烈に描いたインパクトのある作品に仕上がっています。
ティーンエージャーは精神的にも肉体的にも、ちょうど子供と大人の間。大人としてはまだ未完成、子供にしては成熟しすぎという、ティーン特有のアンバランスさを絶妙に描いています。
ゼンデイヤの魅力
子役からハリウッドで活躍しているゼンデイヤですが、ハリウッドスターのオーラをすっかり消して地味な印象の薬物中毒に苦しむ高校生を見事に演じています。
薬物依存を克服しようと葛藤しながら、何度もドラッグに手を出し生と死のギリギリのラインをさまよう演技は目を見張るものがあります。
自身のセクシャリティにも悩む難しい役どころを、説得力のある演技で演じて印象的でした。
ジェイコブ・エローディがすごい!
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本作でサイコパスな危ないネイト役を演じる、ジェイコブ・エローディがすごかった!物語のキーパーソンになる重要な役どころで、一見ラルフ・ローレンのモデルになれそうな高身長に端正なルックスで、おお!と思ったとたん、暴力的でサイコパスな胸クソ悪いキャラと分かり一気に撃沈。
それでも父親のせいで闇を抱えることになった複雑な役を、強烈に演じて見事な怪演!イケメンだからこそ余計にその狂気が際立って見える、危ない魅力が光っていました。
初めて見る俳優だったので調べてみると、オーストラリアのブリスベン出身なのだとか。エリック・デイン演じる父親キャルとネイトのジェイコブス親子のヤバさが、物語をより恐ろしくしてインパクト抜群です。
各キャラクターにフォーカスした構成
本作はルー演じるゼンデイヤのナレーションで物語が進み、各話ごとに10分程度各登場人物に焦点を当てルーのナレーションによってその人物の過去やトラウマなどが語られていく構成になっています。
登場人物が多く最初は顔と名前が一致しにくいのですが、それぞれに焦点を当てることで各登場人物の抱えている問題が分かりやすく、どの登場人物も置いてけぼりになっていない構成力がお見事です。
よく練られた構成で、各登場人物の人間関係を巧妙に絡ませて描いています。
タイトルのユーフォリアとは?
ユーフォリア (Euphoria) は英語ではなく、イタリア語で「幸福感」を意味する言葉。普通の幸せを意味するのではなく、薬学などで用いられる言葉で多幸感や強い幸福感を示す言葉です。
主人公のルーが薬物依存症の設定なので、ルーが薬物によって得られる幸福感をタイトルに込めているのではと思われます。
HBOとA24がコラボ、A24ってどんな会社?
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A24は2012年に設立されたばかりのインディペンデント系エンターテインメント企業で、映画やテレビ番組の製作や配給を手掛けています。
『ルーム』『エクス・マキナ』『ムーンライト』などの作品が高い評価を受け、『ムーンライト』は2017年のアカデミー作品賞を受賞。設立から5年で『ムーンライト』が、アカデミー作品賞を受賞したのはまさに快挙と言えます。
設立当初は映画配給を専門としていましたがその後テレビ部門を設立し、国際市場での映画・テレビの配給にも力を入れて事業を拡大し2018年にはAppleと提携するなど事業を拡大。
『ユーフォリア』は製作総指揮にラッパーのドレイクが参加していることでも話題になり、音楽の使い方が最高にカッコよくエッジの効いた映像と絶妙にマッチしていました。
ジュールスのグリッターやネオンカラーを使った独特のメイクもおしゃれで、新感覚にあふれた作品に仕上がっています。
シーズン2の製作は?
シーズン2は既に製作が完成し、アメリカでは2022年1月9日にHBO Maxにて配信されることが決定しています。
日本での配信はまだ未定ですが、早く日本でもシーズン2が配信されるといいですね。情報が入り次第追記したいと思います。
『ユーフォリア』シーズン1のネット上での評判は?
HBOとA24のゼンデイヤ主演でラッパーの ドレイク製作総指揮ドラマ
「ユーフォリア」観始めたんだけどこれは闇が深すぎる…
13の理由もキツかったがそれを超えるティーンエイジャーの闇の深さを観るのが辛いが現実はこれなのか…信じたくないほど明日を生きるのが辛い。 pic.twitter.com/bJ4MYOASys— DIZ (@DIZfilms) January 6, 2020
「ユーフォリア」製作がHBOとA24で、主演ゼンデイヤで、ダークな「レディ・バード」との評もあり、期待値高まりまくひで見出したけど、これ思った以上にハードなやつだ。見れるかな。。
— chihiro K🦛 (@chi__chang) July 6, 2020
『ユーフォリア』シーズン1まとめ
思っていた以上に衝撃的な内容で最初は面食らってしまいましたが、ただのティーンエイジャーのドラマで終わらない見応えのある内容になっていました。
胸クソ悪い系とも言えるので、かなり好き嫌いが分かれるかもしれませんが…。こういう衝撃的なドラマを作れるのが、やっぱりHBOのすごいところ。
音楽と映像も素晴らしかったし、HBO作品が好きな方はぜひ観てほしいドラマです。