麻薬カルテルとDEA(麻薬取締局)との攻防戦を描いたNetflixドラマ。コロンビア編からメキシコに舞台を移し、実在した人物をモデルにリアリティたっぷりのドラマに仕上がっています。本作のキャストや見どころなどを、ネタバレなしでレビュー!
『ナルコス メキシコ編』シーズン1概要
配信日:2018年11月16日
ジャンル:犯罪、サスペンス、ヒューマン・ドラマ
製作国:アメリカ
話数:全10話、1話約60分
日本語吹き替え:あり
『ナルコス メキシコ編』シーズン1あらすじ
1980年代のメキシコは、警察を買収しそのシマで麻薬を密売する麻薬組織「プラサ」が各地で台頭していた。
元警察官のミゲル・アンヘル・フェリクス・ガジャルドが「プラサ」を統合して、一大麻薬カルテルを築き上げメキシコ初のカルテルのリーダーとなる。
アメリカのDEA(麻薬取締局)に所属するキキ・カマレナはメキシコのグアダラハラへ配属になり、身重の妻と幼い息子を連れて移住する。
キキは上司のハイメやDEAの同僚と共に、メキシコの麻薬カルテルの調査を開始しフェリスクへたどり着く。カルテルは警官を買収し政治家との癒着も激しく、捜査は度々妨害されて思うように進まない。
あらゆる手を尽くしDEAはメキシコの巨大大麻畑を摘発するが、そのことでカルテルの怒りを買うことになる。
『ナルコス メキシコ編』シーズン1感想&評価
IMDb:8.4(10点中)
おすすめ度:★★★★☆
ストーリー:★★★★☆
エンタメ性:★★★★☆
感動:★★★☆☆
コロンビア編に比べるとイマイチみたいなレビューが多いのですが、メキシコ編もすごくおもしろいです。
何と言ってもDEAとカルテルの攻防戦がスリリングで、終始目が離せない状態でした。コロンビア編の麻薬王パブロ・エスコバルに比べると、フェリクスは迫力が足りない感じはありましたが切れ者で頭脳でのし上がっていくタイプなのも興味深かったです。
「事実に着想を得た創作」と説明されていますが、実際の事件と実在の人物がモデルになっているのでリアリティ感が半端ない!骨太なクライムドラマを観たい方にイチオシのドラマです!
『ナルコス メキシコ編』シーズン1キャスト
ミゲル・アンヘル・フェリクス・ガジャルド(ディエゴ・ルナ)
グアダラハラ・カルテルを築き上げ、メキシコ初のカルテルのリーダーとなる人物。頭が切れる策士で、大麻ビジネスの他にコロンビアのカルテルのコカイン輸送のビジネスにも乗り出す。
エンリケ(キキ)・カマレナ(マイケル・ペーニャ)
メキシコのグアダラハラに配属になるDEA捜査官で、グアダラハラ・カルテルの調査を開始する。キキの熱意と行動力が、メキシコ最大の大麻畑の摘発へと導く。
ジェームズ(ハイメ)・クイケンダー(マット・レッシャー)
キキの上司で部下のことを大切にし、メキシコのカルテル撲滅に尽力する。あと一歩というところで、汚職警官やカルテルと癒着する政治家達に邪魔をされることに苛立っている。
ラファ(テノッチ・ウエルタ)
フェリクスの部下でカルテルの幹部。大麻畑の管理を任されているが、自身はコカインにはまって身を持ち崩していく。
ドン・ネト( ホアキン・コシオ)
カルテルの幹部でアマドの叔父。酒癖が悪く口うるさいことから、ラファとフェリクスに煙たがられることがある。
アマド・カリージョ・フエンテス(ホセ・マリア・ヤスピク)
フェリクスの部下でドン・ネトの甥。飛行機の操縦ができるため、空路での麻薬の密輸に活躍する。
『ナルコス メキシコ編』シーズン1の見どころ
実在した人物がモデル
コロンビア編同様、DEA捜査官のキキやハイメをはじめカルテルのリーダーのフェリクスやメンバーなど、実在した人物がモデルになっているためリアリティたっぷりなのが魅力です。
当時の新聞やニュース映像をドラマ内に取り入れ、当時の様子がよく分るのもポイント。『ナルコス』のコロンビア編で、少しですがキキについて触れられていました。
当時はまだDEAの知名度が低かったことも語られ、キキの活躍と存在がその後のDEAの在り方を大きく変えたことが伺えます。
麻薬取締局(DEA)VS麻薬カルテル
#Narcos: Michael Pena and @diegoluna_ characters revealed as Netflix series shifts to the Guadalajara Cartel in Mexico reset; slew of new characters include El Chapo https://t.co/oWdiAaLsAl pic.twitter.com/8IL8pmw0pv
— The Hollywood Reporter (@THR) July 18, 2018
本作の見どころは、何といってDEAと麻薬カルテルの攻防戦。あと一歩というところで取り逃がしたり、裏をかく作戦を計画したりとすべての展開がスリリング。
コロンビア編では手入れの時は防弾チョッキを装着していましたが、メキシコ編では誰も着けていないのが気になりました。あの銃撃戦で、ヘルメットも防弾チョッキもなしってヤバいだろうに。
大麻摘発に尽力するDEAですが、現在のアメリカは嗜好用の大麻の使用を認めるのが15州になるなど皮肉とも言える世界になってしまっています。DEAの苦労は一体何だったんだという気がしてならない…。
メキシコの汚職警官と政治家達
DEAが頭を悩ますのが、メキシコでの捜査はアメリカとは全てが異なり勝手が違うこと。警察やDFS(メキシコ連邦公安局)はカルテルに買収され、政治家達はカルテルと癒着し全ての捜査を邪魔されることになります。
政治家の何かあれば金をよこせという、がめつい態度に終始イラっとさせられっぱなしでした。汚職にまみれた世界で誰を信じていいのか分らないなか、いつどこで誰が裏切るかも予測不可能の状態で捜査することになります。
最終話はハイメの焦りと突破口を探そうとするもどかしさが痛いほど伝わってきて、何かもうやるせなくて涙が出てきてしまいました…。
男たちの熱いドラマ
We got it covered.
November 16th.#NarcosMexico #Narcos#Netflix#DEA pic.twitter.com/YaF1XTd0jr— Matt Letscher (@MattLetscher) November 12, 2018
何とかカルテルのしっぽを掴もうと、体を張って捜査に乗り出すキキの行動力がすごい!メキシコに長く居てメキシコ流の体制に慣れているアメリカの官僚達までも動かしていく、キキの熱意と行動力にしびれました。
キキをサポートするハイメとの関係も良かったし、いざというときに力になってくれるDEAの仲間たちの絆にも感動。
『ナルコス』はどのシーズンも男たちの熱いドラマを見せてくれるのが魅力で、どっぷり骨太な男のドラマにハマれるのが最高です!(撮影裏は和気あいあいとして、とっても楽しそう♪)
『ナルコス メキシコ編』シーズン1のネット上での評判は?
#ナルコス メキシコ編 シーズン1
やはりディエゴルナでは線が細い。エスコバルやカリカルテル相手だとまるで蛇に睨まれた蛙。
しかし猥雑なメキシコの街、山一面に茂る大麻草、容赦ない銃撃戦など、現地ロケの映像は圧倒的に雄弁。様々なリスクに晒され現地撮影しているのがひしひしと伝わり震える。 pic.twitter.com/gpqFA8evgo— galarina (@galarina512) September 29, 2020
Netflix配信『ナルコス:メキシコ編』シーズン1完走。現実に現在進行形のメキシコ麻薬戦争、その壮大なプロローグという印象。本当の地獄はこれからなんだが既にヘビーな、神も仏もない無慈悲な展開に正直まいってます。ああ、でもシーズン2が始まったらまた夢中になって観ちゃうんだろうなあ(苦笑)。
— 蛮 治朗 (@ao14clover) November 26, 2018
『ナルコス メキシコ編』シーズン1まとめ
メキシコ編も文句なしのおもしろさで大満足でした。DEAとカルテルのスリリングな攻防戦は、最初から最後まで手に汗握る展開です。
シーズン最終話ではアメリカ側が大きな作戦を仕掛けるようで、シーズン2ではどういう展開になるのか楽しみです。