『アザー・ブラック・ガール』出版社を舞台にした新感覚ミステリー、ユニークなストーリーがおもしろい!

出典元:https://www.disneyplus.com

ザキヤ・ダリア・ハリスの小説、『となりのブラックガール』を基に制作されたドラマ。職場で黒人の同僚が増えたことで喜んだのも束の間、思いもよらぬ事件に巻き込まれていくサスペンス・ミステリー。予測不可能な展開がおもしろい!本作のあらすじ・キャスト・感想などを、ネタバレあり&なしで早速チェック♪



『アザー・ブラック・ガール』概要

製作・配給:Hulu 日本ではDisney+で配信
配信日:2023年9月13日
原題:The Other Black Girl
ジャンル:サスペンス、ミステリー、スリラー、ヒューマン・ドラマ
製作国:アメリカ
原作:ザキヤ・ダリア・ハリス
話数:全話10話 1話約30分
日本語吹き替え:なし

『アザー・ブラック・ガール』あらすじ(ネタバレなし)

ネラはワーグナー出版で、編集者になることを夢見ながら懸命に働いている。職場ではネラが唯一の黒人で息苦しさを感じていたが、ある日ヘイゼルという同年代の黒人女性が働き始めて喜ぶ。

意気投合する二人だったが、ネラの友人のマライカはヘイゼルは何かがおかしいと忠告する。

ネラは大好きな作家のダイアナ・ゴードンの小説『燃ゆる心』の再販を提案し、経営者のワーグナーはそのアイディアを気に入る。

ネラは重要な仕事を任されていくが、ヘイゼルに何か異様なものを感じていく…。

『アザー・ブラック・ガール』感想&海外評価(ネタバレなし)

ROTTEN TOMATOES:批評家スコア88% 視聴者スコア74%
IMDb:6.7(10点中)
おすすめ度:★★★★★
ストーリー:★★★★★
エンタメ性:★★★☆☆
感動:★★★☆☆

これはめちゃくちゃおもしろかった!出版社を舞台にしたサスペンス・ミステリーなのですが、最初の予想とは全然違う方向に物語が進み、ユニークな展開にすっかり引き込まれてイッキ見してしまいました。

ネラの職場での息苦しさ、ヘイゼルとの関係、『燃ゆる心』の再販といういくつかの軸を中心にしながら、ハラハラどきどきのミステリーへとなだれ込んでいきます。

こういう展開になるの⁉という予測不可能なストーリーと同時に、随所に笑いを散りばめて重くなり過ぎない進行具合もすごくいい。

さまざまな人種が暮らす国で働くと、人種差別の問題に直面すると同時に、逆に人種差別にならないようにコンプライアンスに気を配ったりとすごく大変なんだなと感じました。

出版社を舞台にしたお仕事ドラマとしてもおもしろく、見応えのあるサスペンス・ミステリーに仕上がっています。

サクッと楽しめるけれど実は奥が深いドラマで、ぜひ多くの方に観てほしいおすすめ海外ドラマです。


『アザー・ブラック・ガール』キャスト

ネラ・ロジャース(シンクレア・ダニエル)

ワーグナー出版に勤務。仕事熱心で仕事ぶりが認められているが、職場で唯一の黒人のため息苦しさを感じている。

ヘイゼル・マッコール(アシュリー・マーレイ)

ワーグナー出版で働き始め、ネラと意気投合する。ずる賢いところがあり、信用できる人物なのかどうか判断がつきにくい。

リチャード・ワーグナー(エリック・マコーマック)

ワーグナー出版の経営者。『燃ゆる心』の再販のアイディアを気に入り、企画を進める。

ダイアナ・ゴードン(ガーセル・ボヴェイ)

『燃ゆる心』の著者。同作の再販でネラと仕事をして、彼女の聡明さに感銘を受ける。

ケンドラ・フィリップス(Cassi Maddox)

1980年代に活躍したワーグナー出版の唯一の黒人編集者で、行方が分からなくなっている。

マライカ(ブリタニー・アデブモラ)

ネラの親友で美容師。ヘイゼルのことが気に入らず、何かがおかしいと感じている。

オーウェン(ハンター・パリッシュ)

ネラの恋人で学校教師。ネラのことを大切にし、いつもサポートしてくれるよき恋人。

ジェシー・ワトソン(ラングストン・カーマン)

ネラが心酔しているポッドキャスター。ワーグナー出版は人種差別的だと批判している。

ヴェラ(ベラミー・ヤング)

ネラの上司。ネラの仕事ぶりを買っているが、無理難題を突き付けることがある。

『アザー・ブラック・ガール』全あらすじ・ラスト結末(ネタバレあり)

出典元:https://nypost.com

ネラはワーグナー出版で働いているが、職場ではネラが唯一の黒人で息苦しさを感じていたが、ある日ヘイゼルという黒人女性が働き始める。人気作家のコリンの新作が出版されることになるが、ネラは小説に登場する黒人の設定に納得がいかない。ネラがコリンにはっきりと意見を言うが、そのときヘイゼルはネラと同意見だったにも関わらず援護しなかった。そのことでネラは、ヘイゼルに対し不信感を抱いてしまう。ネラはダイアナ・ゴードンの人気小説、『燃ゆる心』の再販の企画を思いつく。『燃ゆる心』を担当した編集者のケンドラとダイアナは親友同士だったが、ケンドラは行方不明となり現在どこにいるのか誰も知らなかった。

ネラは以前脅迫文のようなものを受け取り、地下鉄である女性からヘイゼルの本名はエヴァで、ある場所へ来てほしいとメモを渡される。ネラは約束の場所へ行くが現れず、メモを渡した女性シャ二は何者かに拉致されてしまう。ワーグナーは会議で『燃ゆる心』の再販を発表し、ネラを編集補佐に指名する。ダイアナは新規レーベルを立ち上げ、ワーグナーは人気ポッドカスターのジェシー・ワトソンの本を、新規レーベルから出すようネラに説得しろと命令する。

マライカとネラの恋人のオーウェンはヘイゼルの調査を続け、ヘイゼルのインスタグラムでタグ付けされてい男性のところへ話を聞きに行く。その男性の異常な態度に、ヘイゼルには何か秘密があると確信しネラに連絡する。ネラはヘイゼルに過去のことを尋ねるが、以前の職場の女性にストーカーされていると説明される。ヘイゼルの家でシャ二が手錠で繋がれており、彼女を拉致したのはヘイゼルだった。

ヘイゼルの家でヘアケアのパーティーをすると誘われネラとマライカが行くが、成功している黒人女性が多く集まっていた。女性達はヘイゼルに洗脳され操られているような印象を受け、二人共何か異常なものを感じてしまう。そこで無理やり奇妙なヘアワックスを塗られそうになるが、美容師のマライカが断固拒否する。ネラとマライカは隙を見て家の中を捜索し、ネラは奇妙な資料を発見する。そこにはパーティーに参加していた女性たちとネラの写真と情報が記載され、変化を実験台にしているような内容だった。

ネラ達がパーティーにいた黒人女性について調べると、ワーグナーがその女性たちの勤務先の会社と関わりが深いことを突き止める。ネラはポッドキャスターのジェシーにこの一件を番組で公表してほしいと頼み、ダイアナにもワーグナーとヘイゼルに気を付けるように忠告する。ワーグナーはネラに、新規レーベルから本を出す第一号はジェシーだとネラに伝え、ネラはジェシーも操られていると悟る。ワーグナーとダイアナが付き合っていることが判明し、ダイアナがすべての黒幕であることが分かる。

マライカはシャ二の運転する車に轢かれ、ネラは拉致されてしまう。ヘイゼルの本名はシャンタルで、ボストンで母親の介護に追われ疲弊していたときダイアナと偶然に出会い、黒人女性を変えていくプロジェクトに参加した。ダイアナ特製のヘアワックスを頭皮に塗り込むと、ひどい頭痛やめまいがしてその後塗られた人は洗脳されていく。ネラは拉致されワックスを塗られそうになった時、黒人女性が現れてネラを助け出す。その女性は行方不明になっていた、ワーグナー出版社の元編集長のケンドラだった。

ケンドラはダイアナに洗脳されて変えられそうになり、ダイアナから逃げてずっと行方をくらましていたのだった。ジェシーの本の出版祝いの日、ネラはストレートのロングヘアに洗練された服装で現れ、ヘイゼル達に洗脳されているかのように見えた。マライカとケンドラがジェシーを拉致し、ネラは電話で「ぶっ潰すわよ。」と言う。


『アザー・ブラック・ガール』見どころ・解説・考察(ネタバレあり)

予測不可能なサスペンス・ミステリー

『アザー・ブラック・ガール』は出版社を舞台にしたお仕事ドラマとして楽しめると同時に、予測不可能なサスペンス・ミステリーとしても傑出しています。

ネラは一緒に働き始めた黒人女性のヘイゼルに好感を抱くものの、ヘイゼルはどこか様子がおかしい…。ヘイゼルは裏がありまくりで、その秘密が徐々に明らかになっていく展開が実にスリリング。

ヘイゼルのストーリーが、過去のダイアナとケンドラの話に絶妙にリンクしていき、次第に謎が明らかになっていきます。

当初の展開からは思ってもみない方向へ進んでいくのが意外で、ハラハラどきどきの展開に引き込まれてしまうはず。

人種問題とミステリーをミックスさせた内容で一見重そうな印象ですが、お笑い担当のマライカが軽快に笑いを散りばめてサクッと楽しめるのも魅力です。

正反対のネラとヘイゼル

ネラは自分が職場で唯一の黒人であることに、居心地の悪さを隠せません。ヘイゼルが入社すると最初好感を抱いて意気投合するものの、周りとうまく同調するヘイゼルと比較されて行きます。

ヘイゼルはネラの意見と一緒だといいながら、コリンの新作の意見を聞かれると正反対のことを言い、ネラに不信感を抱かせます。

ネラは間違ったことははっきりと言うタイプのため、周りと衝突することが多い。一方ヘイゼルは周りが期待する意見を言い、波風を立てないタイプのため人から好かれやすい。

ネルのヘアスタイルはアフロヘアで服装もメイクもミニマムなのに対し、ヘイゼルは女性らしい服装でメイクや髪型もとってもおしゃれ。

まさに正反対の二人が、出版社でサバイバルしていく姿を絶妙なミステリーと絡めて描いています。

謎のヘアワックス

『アザー・ブラック・ガール』は1980年代のダイアナとケンドラ、現代のネラとヘイゼルの物語がシンクロして描かれています。

ダイアナとケンドラが不仲になった理由、ネラがヘイゼルに対して異質なものを感じる理由が、後半に進むにつれて明らかになっていくとに。

その展開に絡んでくるのが謎のヘアワックスで、ヘイゼルの家で開かれたヘアケアのパーティーでマライカとネラがワックスを塗られそうになりますが、マライカが断固拒否して難を逃れます。

このヘアワックスは頭皮に塗るとめまいや頭痛を起こすのと同時に、相手の言いなりになる洗脳の効果を発揮することが判明。

ダイアナは従順で好意的に振る舞うことで出版の世界で出世していき、他の黒人女性も成功したければ同じようにする必要があると考え、狙いを付けた女性にワックスを使用して洗脳していきます。

1980年代では生き残るためにはダイアナのように振舞う必要があったかもしれないものの、30年の時を経て時代は大きく変わりました。

ダイアナの洗脳ワックスの効果は、現代から見ると時代錯誤のように見えて仕方ありません。

結末の解説


最終話ではネラは服装も見た目も変わり、まるで白人の美の基準に沿ったように変貌します。ジェシーの本の発売を楽しみにしていると皆に伝え、変化した外見と行動はネラがヘイゼルからもらったヘアワックスを使ったことを暗示しているようです。

一見そう見えるものの、ネラは会社とダイアナに探りを入れるためにヘアワックスを使った振りをしているだけ。

ダイアナの言いなりになりスパイとして活動することで、ダイアナやヘイゼルに関する情報を集めようとしているようです。クリハンガーなラストだったので、ぜひシーズン2の制作が実現しますように♪


『アザー・ブラック・ガール』のネット上での評判は?

『アザー・ブラック・ガール』まとめ

期待以上におもしろいサスペンス・スリラーで大満足でした。ユニークなストーリーと意外な展開がスリリングで、イッキ見してしまうおもしろさです。

海外サスペンス・ミステリーが好きな方におすすめで、Disney+に加入している方はぜひチェックしてみてください♪

 

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